普段、作曲に役立つ音楽理論の話をたくさん書いているので、今回は根本に立ち返って、そもそも音楽理論って必要?という疑問を考えてみたいと思います。
オリジナル曲は自分の聴いてきた音楽でできている
オリジナル曲をつくるということは、自分が今まで聴いてきた音楽を自分なりのアイデアで再編集することだと思います。
全く新しい音楽を1から生み出すのは、よほどの天才でないと不可能です。
自分が生まれてから今まで聴いてきた音楽が、脳の奥底に保存されていて、無意識に情報として蓄積されていている。
オリジナル曲をつくろうとするとき、その蓄積された情報を集めてきて、合体させたり組み立て直したりする。そんなイメージです。
なので、自分の聴いてきた音楽の範疇の外のものはつくれない、と思っています。
音楽理論は道具箱のようなもの
この、音楽を聴いて吸収して自分の中に蓄積させる、という自分が長年かけて行ってきた作業をショートカットできる方法があります。
それが、音楽理論です。
音楽理論は、先人たちが経験してきた音楽のエッセンスをスッキリとまとめ整理してくれた、技術(テクニック)の一覧のようなものです。
自分が一生をかけても聴ききれない膨大な音楽から、エッセンスだけを抽出し使いやすいカタチにして、一つのパッケージに詰め込んだ、いわば作曲技術の道具箱のようなもの。そんなふうに考えています。
感性でつくっていい
なので、音楽理論は必要なときに、必要な道具を取り出して使えばいいと思います。
曲づくりで1番コアにあるものは、表現しようとする情熱やどんなふうに表現するかという感性です。
なので、感性で曲をつくって全く問題ないと思います。
理論は必要なときに使えばいい。
ここをもうちょっと、こんな感じに変えたいんだよな〜とか、ここをもっと違う方法で表現したいな〜とか、つくる際の壁にぶち当たったときに、道具箱をあさって使えるものがないかを探すんです。
道具箱の中身が充実していればいるほど、早く狙った通りに表現することができます。
なので、音楽理論を深く勉強することは、自分の表現したいことをより正確にスピーディーに表現するために、大切なことだと考えています。
理論自体も楽しい
まぁそこまで深く考えなくても、単純に音楽理論を身に付けるのは楽しいですよ。
自分が本気で取り組んでいる音楽についての知識なんだから、知れるだけで「へぇ〜おもしろーい!」となります。
使うにしろ使わないにしろ、音楽理論を雑学みたいな感じで知っておくだけでも、十分人生の豊かさになると思います。
音楽理論はとーーーーっても深遠な世界です。
でも肩肘はらず、自分に必要なところから少しずつ知っていくのがいいと思います。
一緒に楽しみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。