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作曲に使えるコードを増やす14本のスケールたち:まとめ

このシリーズでは、様々なスケールについて解説しています。
(前回までの記事はこちら。)

今回は、今まで紹介したスケール14本をまとめてみたいと思います。

14本のスケール


前回までの記事で登場した14本のスケールは、こんな感じでした。

(14本のスケールをまとめた表も最後に載せておきます。迷ったときに見返してみてください。)

全てドの音から始めた場合
1.ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ:アイオニアン
2.ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ・シ♭:ドリアン
3.ド・レ♭・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭:フリジアン
4.ド・レ・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ:リディアン
5.ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ♭:ミクソリディアン
6.ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭:エオリアン
7.ド・レ♭・ミ♭・ファ・ソ♭・ラ♭・シ♭:ロクリアン
8.ド・レ・ミ♭・ファ・ソ♭・ラ♭・シ♭♭・シ:ディミニッシュ
9.ド・レ♭・レ#・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ♭:コンディミ
10.ド・レ♭・ミ・ファ・ソ・ラ♭・シ♭:HmP5b
11.ド・レ・ミ・ファ#・ソ#・ラ#:ホールトーン
12.ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ・シ:メロディクマイナー
13.ド・レ・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ♭:リディアンドミナント
14.ド・レ♭・レ#・ミ・ファ#・ラ♭・シ♭:オルタード

1.のアイオニアンスケールは、ダイアトニックスケールとか、メジャースケールと呼ばれることもあります。

6.のエオリアンスケールも、別名リアルマイナースケールとか、単にマイナースケールと呼ばれます。

これらのスケールから、コードとテンションを導き出すことができました。

1.アイオニアン:CM7(9・13)
2.ドリアン:Cm7(9・11・13)
3.フリジアン:Cm7(11)
4.リディアン:CM7(9・#11・13)
5.ミクソリディアン:C7(9・13)
6.エオリアン:Cm7(9・11)
7.ロクリアン:Cm7(♭5)(11・13)
8.ディミニッシュ:Cdim7(9・11・♭13)
9.コンディミ:C7(♭9・♯9・♯11・13)
10. HmP5b:C7(♭9)
11.ホールトーン:C7(9・♯11・♭13)
12.メロディクマイナー:CmM7(9・11・13)
13.リディアンドミナント:C7(9・♯11・13)
14.オルタード:C7(♭9・♯9・♯11・♭13)

紹介したコードは、あくまで代表的なものなので、他のコードとテンションをつくれるスケールもいくつかあります。

これらのコードと、近親調のコードたちも加えれば、コード進行の組み合わせはほぼ無限です。

(近親調のコードについてはこちらの記事をご覧ください。)

これだけのコードが使いこなせれば、自分の表現したいことを、かなりの精度で曲に反映できるようになると思います。

コードを使うときの考え方について


これらのコードを使うときの考え方について、少し補足です。

一般的な曲には、キーが設定されています。
キーとは、何の音がその曲の中心か、ということ。

キーCなら、Cの音=ドの音がその曲の中心で、ドから始まるダイアトニックスケール(ドレミファソラシ)の音が、曲の中で使われる音の基本ですよ、という意味です。

なので、ダイアトニックスケール関係のコードの場合、キーによって何の音がルートになるかが自動的に決まります。

ドレミファソラシをもとにしている場合、アイオニアンスケールのコードならCがルート、ドリアンならDがルート、フリジアンならE、、といった具合です。

近親調のコードも曲のキーを基準にして、どこのキーからコードを借用してくるかが決まるので、こちらも曲のキーが重要になります。

つまり、ダイアトニック関係と近親調は、曲のキーの影響を受ける、ということです。

これとは逆に、ダイアトニック関係と近親調以外のコードは、キーの影響を受けません。

例えば、ホールトーンのドミナントセブンスコード。

コード進行の中で、ドミナントセブンスコードが出てくるところならどこでも、ホールトーンのドミナントセブンスコードを使うことができます。

FM7→E7→Am7→G7→CM7
というコード進行があったら、E7もG7もどちらでも、ホールトーンにしてOK。

ホールトーンだからルートの音は○○の音じゃなきゃいけない、とかは考えなくてよいのです。

ホールトーン以外の他のスケールについても同じです。

ちょっとややこしいですが、この考え方を押さえておくと、コード進行を組むときに頭をスッキリさせて考えることができると思います。

使いながら覚えよう



さて、このシリーズでは様々なスケールをご紹介してきました。
14本のスケールをまとめた表を載せておきます。

画像1

最初は覚えるのが大変ですが、実際に曲に使ってみて響きを感じながら覚えていくと早いと思います。

あなたの曲がさらに素敵な彩りをまとう手助けになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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