2つの音の距離のことをインターバルと言います。
メロディとハモりとか、メロディとベース音とか、音楽では2つの音が違う音程で進んでいく組み合わせがたくさんあります。
オリジナル曲をつくるとき、インターバルでの印象の違いを把握することで、より繊細な表現をできるようになります。
12種類のインターバル
1オクターブの中に音は12個あります。
インターバルも12種類存在します。
インターバルの種類についてはこちらの記事に詳しく書きましたが、
今回は、それぞれのインターバルが与える印象について詳しくみていきたいと思います。
安定したインターバル
M3・m3・M6・m6のインターバル(それぞれ半音4・3・9・8個離れた距離)は、安定した印象を与える音程です。
聴き馴染みがよく、メロディなどのハモりにもよく使われます。
特にM3とm3は、コードの構成音になっているとき、そのコードの印象を最も決定付ける音になります。
いわゆるメジャー(明るい)系のコードかマイナー(暗い)系のコードかを決めるインターバルです。
無機質なインターバル
P4とP5(それぞれ半音5・7個離れた距離)のインターバルは、無機質な印象の音程と言われています。
無機質とは中間的とか、悪く言えばあまり印象に残らない、ということです。
しかし、それぞれのインターバルには使い方によってしっかり役に立つ場面があります。
P4は浮遊感を演出することができます。
ハモりなどで使うと、あまり和音感を感じないハーモニーを作ることができます。
また、P5は「音の補強」の役割をしてくれます。
ある音とP5のインターバルの音を同時に鳴らすと、和音というよりは、一つの分厚い音が鳴っている、というような印象を作れます。
両方とも使い所によっては、やり過ぎがないクールな印象を演出してくれます。
緊張感のインターバル
M2・M7・m7のインターバル(それぞれ半音2・11・10個離れた距離)は、緊張感を醸し出せる音程です。
M2は全音1個、M7とm7は1オクターブ下げるとそれぞれ半音1個・全音1個分の距離になります。
全音または半音1個しか離れておらず、音同士がぶつかりそうでぶつからない、スリリングな響きを作り出します。
M7は注意が必要で、1オクターブ下げて半音1個分の関係で鳴らすと、やはり響きが濁りやすいです。
1オクターブ下げずに、半音11個離れた関係で鳴らすのが無難でしょう。
不協和なインターバル
響きが不協和といわれる音程は2つあります。
1つは音が半音で隣り合っている場合。
もう1つはトライトーンです。
トライトーンとは、半音6個分の距離の音です。
ドの音からみるとファ♯の音にあたります。
キーボードで実際に弾いてみると響きの濁った感じがわかると思います。
半音で隣り合っている音程がm2・トライトーンが+4のインターバルです。
(M7も1オクターブ下げると半音で隣り合います。)
m2のインターバルが使われるのは、あえて激しく濁った音程が欲しいときか、ドミナントセブンスコードのテンション音で使う場合です。
(詳しくはこちらの記事をご覧下さい。)
+4は意外とよく使われます。
不気味な印象を演出したいときには+4が1番です。
ちなみに、地震速報が届いたときのアラート音も+4のインターバルでつくられています。
また、ドミナントセブンスコードには+4のインターバルの構成音が入っています。
ドミナントセブンスコードは曲をドラマチックにするために不可欠なコードです。
(ドミナントセブンスコードの役割については、こちらの記事をご覧ください。)
インターバルをどんなふうに意識すればいいか
インターバルを意識する場面はほぼ全てですが、わかりやすいのは以下の2つです。
ハモり
メロディに対して何のインターバルの音でハモるか意識しましょう。
聴き馴染みよくしたければM3やM6など、浮遊感が欲しければP4、といった感じです。
ルートに対するメロディ
メロディと、そのメロディについているコードのルート音との関係を意識しましょう。
例えばコードがDm7(ルート音はD)のときに、メロディの音がAの音なら安定感のあるわかりやすいメロディになります。
メロディの音がEの音なら緊張感のある響きのメロディになると思います。
といったわけで、各インターバルがつくりだす印象について書いてみました。
感じ方は人それぞれなので、おおまかな目安として参考にしてみて下さい。
実際に音で聴きながら自分の引き出しを増やしていってください。
以上、参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。