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【作曲のやり方】初心者に最適な手順7ステップを解説!

  • 作曲に興味があるけど、何をどういう順番でやったらいいかわからない
  • 作曲をやってはみたけど、やり方が合っているのか不安

作曲の手順や内容を正しく理解していないと、時間と労力を無駄にしてしまうだけでなく、最後まで作り上げられなくなる危険さえあります。

筆者はシンガーソングライターとして約15年、作曲経験としては25年を費やしてきました。
その間、独学で作曲をしていた時期は上手な作曲手順を理解せずに、必要以上に長い時間をかけてしまうなど、たくさん遠回りをしてきました。

この記事ではそんな筆者の経験から、作曲の上手な手順について解説しています。
初心者にオススメの作曲手順は以下の通りです。

  1. テーマを決める
  2. 歌詞:キラーワードを決める
  3. 歌詞:シュチュエーションを考える
  4. コード:2つのコードから雰囲気に合うものを選ぶ
  5. コード:4つのコードに広げる
  6. メロディ:歌詞を見て歌う
  7. メロディ:繰り返しの調整をする

この記事を読むことで、作曲をどういう順番で進めたらいいかがわかるようになります。
また曲が完成するまでの道筋について、全体像を知ることができます。

記事の内容を実践していくことで、自分のオリジナル曲を完成できるようになり、作曲へのモチベーションを今まで以上に高く持つことができるはずです。
また曲を早く作れるようになるため、音楽活動のペースをより活発にすることにも役立ちます。

作曲のやり方に悩んでいる方は是非この記事を参考にしてみてください。

このブログでは、約15年の作曲活動でゲーム音楽などへの楽曲提供も行ってきた、
シンガーソングライターのSRM.が、これまでの活動の経験をもとに、
作曲や音楽活動の悩みを解決するのに役立つ知識や情報を発信しています。
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作曲って具体的には何を作ること?

曲を完成させるために最低限必要なのは、次の3つです。
(この記事では、ヴォーカル入りのポピュラー音楽を想定しています。)

  • メロディ
  • 歌詞
  • コード

メロディ


メロディは曲の中心となるパートのことです。
ほとんどのポピュラー音楽の場合、ヴォーカルが担当しています。

ある曲を聴いたとき、リスナーの印象に残るのはメロディだけであることがほとんどです。
メロディはそれほど重要な役割を曲の中で担うものになります。

歌詞


歌詞は、メロディに付けられる言葉のことです。
曲が伝えたい世界観や物語を言葉を使って表現します。

普段誰もが使っている言葉によって表現される歌詞は、曲の中でメロディの次に印象に残りやすい要素ということができます。

コード


コードとは、複数の音を同時に鳴らしたときに感じられる響きのことをいいます。
ここでは、メロディに対して伴奏として流れる和音(ハーモニー)のことだと捉えておけばOKです。

メロディの演奏を支え、曲の表現を豊かにするために不可欠の要素です。

この記事では、メロディ・歌詞・コードの3つを作り上げることを目指して、作曲のやり方を説明していきたいと思います。

初心者にオススメの作曲の順番

初心者にオススメの作曲の順番は、

歌詞→コード→メロディ

の順番です。その理由を説明します。

メロディ・歌詞・コードを作るのが作曲なので、その順番としては以下の6通りが考えられます。

作る順番
①メ/歌/コ型メロ歌詞コード
②メ/コ/歌型メロコード歌詞
③歌/メ/コ型歌詞メロコード
④歌/コ/メ型歌詞コードメロ
⑤コ/メ/歌型コードメロ歌詞
⑥コ/歌/メ型コード歌詞メロ

このうち先にメロディを作ってその後にコードを作る型については、初心者にはオススメしません。
上の表で言うと、 ①メ/歌/コ型 、②メ/コ/歌型、 ③歌/メ/コ型の3つです。

なぜなら、メロディにコードをつける作業には音楽理論の知識が必要になるので、初心者にはハードルが高いからです。

さらに⑤コ/メ/歌型は、メロディを決めた後に歌詞を当てはめるため、言葉を調整する作業が大変になります。

初心者にオススメなのは、④歌/コ/メ型です。

歌詞を最初に作るため、歌詞の音数や内容の盛り上がりをガイドにできて、メロディを考えやすくなるというメリットがあります。

また、コードの後にメロディを考えるため、音楽理論の知識がなくても作曲を進められるというメリットもあります。

ちなみに⑥コ/歌/メ型もオススメではありますが、一番最初に歌詞を決めた方がコードやメロディを決める際の基準がはっきりしやすいので、やはり④歌・コ・メ型の方が初心者には向いていると思います。

作曲の7ステップ

作曲の具体的なやり方について、初心者の方には以下の手順で取り組むことをオススメします。

  1. テーマを決める
  2. 歌詞:キラーワードを決める
  3. 歌詞:シュチュエーションを考える
  4. コード:2つのコードから雰囲気に合うものを選ぶ
  5. コード:4つのコードに広げる
  6. メロディ:歌詞を見て歌う
  7. メロディ:繰り返しの調整をする

具体例とともに解説していきます。

①テーマを決める


作曲で必ず最初に必要になるのが、テーマを決めることです。
今から作る曲で何を表現したいのか、ということを決めます。

難しく考えずに、自分がやりたいことや感じていることをそのままテーマにすればOKです。
以下の問いに答えることでテーマが決めやすくなります。

  • その曲で伝えたいメッセージは何か
  • その曲を聴いた人にどんな気持ちになって欲しいのか

言葉で表現す場合は例えば、

「〇〇を〇〇したときの〇〇な気持ちを音楽で表現したい」

といったふうに考えます。

具体例としては、
「春が来たときのハッピーな気持ちを音楽で表現したい」
というような感じです。

テーマを決めるメリットは、作曲の作業全体を通して判断がブレにくくなるということです。

歌詞・コード・メロディを決めるとき、すべてテーマに照らして適切かどうか、と言う基準で考えることができるので、迷うことが少なくなります。

テーマを決めずにその先の作業を進めてしまうと、歌詞やメロディの製作で行き詰まったとき、自分が何をしたいのかが分からなくなってしまいます。

その結果、作曲をあきらめてしまうということが起こりやすくなります。
最後まで作曲をやりきるためには、最初にしっかりテーマを決めておくことが大切です。

テーマについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
・初心者が作曲をするときに考えるべき3つのテーマ

②歌詞:キラーワードを決める


ここからは歌詞を作っていきます。

歌詞で最初に取り組むのは、キラーワードです。
キラーワードとは、曲のテーマを一言で表すような言葉のことです。

最初の一行目から歌詞を書くのは難しいですが、テーマ→キラーワードの順で考えていくと言葉が出てきやすくなります。

例えば先ほどのテーマ、
「春が来たときのハッピーな気持ちを音楽で表現したい」
の場合は、こんなキラーワードが考えられます。

Happy, spring, happy

英語にしただけでそのまんまです。このくらい短くて単純でOKです。
むしろ簡単な言葉の方が、この後メロディをつけるときにやりやすくなります。

凝った言葉を考えてもOKですが、テーマが伝わりにくくならないように注意しましょう。

キラーワードについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
【キラーワードを使おう】初心者でも簡単に歌詞を書く方法

③歌詞:シュチュエーションを考える


次にシュチュエーションを考えます。

シュチュエーションとは、キラーワードを説明するような言葉のことです。
シュチュエーションはテーマを元に、5W1Hで考えるとやりやすいです。

先ほどの例だと、「春が来たときのハッピーな気持ち」を感じたのは、

  • いつ(When)
  • どこで(Where)
  • 誰が(Who)
  • 何を(What)
  • なぜ(Why)
  • どんなふうに(How)

なのかを考えていきます。
ここではこんなふうにしてみましょう。

「春が来たときのハッピーな気持ち」を

  • いつ(When)
    :寒い冬が続いた後
  • どこで(Where)
    :自分の生活の身近で
  • 誰が(Who)
    :私(この曲の主人公)が
  • 何を(What)
    :春の暖かさを
  • なぜ(Why)
    :嫌なことが続いてたから
  • どんなふうに(How)
    :これから良いことが起こる気がしながら

感じた。

このまま歌詞にしてもいいのですが、それぞれの言葉から関連したり連想される状況を考えておくとさらに作りやすくなります。

例えばこんな感じです。

  • いつ(When)
    :寒い冬が続いた後の朝→春の始まり
  • どこで(Where)
    :自分の生活の身近で→幸せは近くにある
  • 誰が(Who)
    :私(この曲の主人公)が
  • 何を(What)
    :春の暖かさを→気分の高まり
  • なぜ(Why)
    :嫌なことが続いてたから→モヤモヤしてた・待ち遠しかった
  • どんなふうに(How)
    :これから良いことが起こる気がしながら

シュチュエーションは、いわゆるAメロやBメロになることが多いです。
作った言葉たちを使って、Aメロの歌詞としてまとめてみます。

待ち遠しかった(Why)
気分の高まり(What)
春の暖かさ(Why)

 始まりの朝(When)
モヤモヤ(Why)

寒い冬の後(When)
いいことが起こる気がする(How)

春が来る(テーマ)

これにサビを続けます。サビはキラーワードを繰り返すだけでも十分です。
場合によっては、少し言葉のバリエーションを変えて変化を出します。

今回の例では、こんなふうにしてみました。

Happy, spring, happy
こんなにそばに happy
So happy, spring, happy
How lucky, spring, happy

(キラーワードの繰り返し&バリエーション)

難しく考えず、できるだけシンプルに考えるのがコツです。
これで仮の歌詞が出来ました。

(Aメロ)

待ち遠しかった 気分の高まり
春の暖かさ 始まりの朝
モヤモヤ 寒い冬の後
いいことが起こる気がする 春が来る

(サビ)

Happy, spring, happy
こんなにそばに happy 
So happy, spring, happy
How lucky, spring, happy

今回は、Aメロとサビのシンプルな構成の曲にしていますが、Bメロ(Aメロのサビの間をつなぐメロディ)を作ったりする場合もあります。

後で説明しますが、歌詞は後から変わることが多いので、とりあえず大枠ができたらコードの作成に進みます。

歌詞についてのテクニックはこちらの記事でも詳しく解説しています。
初心者必見】曲作りで歌詞を書くときに注意するべき3つのこと

④コード:2つのコードから雰囲気に合うものを選ぶ


ここからはコードを作ります。
まずは、曲の一番最初に鳴らすコードを選ぶことから始めるとやりやすいです。

歌詞のことは一旦おいて置いて、曲のテーマに合うコードをひとつ選んでみましょう。
最初のコードを選ぶときは、2つのコードから選ぶと初心者の方でも簡単に作れると思います。

2つのコードとは、メジャーコードマイナーコードです。
実際に聴いてみてください。

メジャーコード
マイナーコード

この2つのうちから、テーマに合う方をひとつ選びます。
今回の例では「春のハッピーな気持ち」がテーマなので、明るい感じのするメジャーコードを選びます。

(なお、この記事ではわかりやすさを考慮して、最初のコードのルートをCに固定して話を進めていきます。)

コードやルートについての詳しい解説はこちらの記事を参考にしてください。
・【初心者向け】曲作りに役立つ音楽理論:その③

・なぜ最初のコードは2つだけなのか


厳密に言えば、最初のコードになり得るものは無数に存在します。

しかし、ボーカル入りのポピュラー音楽に限って言えば、世の中に存在する曲の80%以上は(もしかしたら99%くらいは)メジャーコードかマイナーコードのどちらかから始まります。
(これには音楽理論的な理由がありますが、ここでは省略します。)

なので初心者向けには、まずはメジャーコードかマイナーコードから最初のコードを選ぶのが、作曲をする上で効果的です。

たくさんの曲を作って経験値がたまってきたら、他のコードから選んで作ってみるのもOKだと思います。
ですが、まずは2つのコードから選ぶ方法で作って訓練を重ねることをオススメします。

⑤コード:4つのコードに広げる


ひとつのコードだけでは曲を作るのが難しいので、違うコードも使っていきます。
コードをいくつか組み合わせてひとつのまとまりにしたものをコード進行と呼びます。

コード進行に使われるコードの数は自由に決めていいのですが、最初は4つでひとまとまりのコード進行を作るのをオススメします。

世の中に存在する曲も4つの組み合わせのコード進行が使われたものが多いです。

コードの組み合わせ方は無限に存在します。
しかし、この組み合わせ方も定番のものが存在します。

初心者にオススメの方法は定番のコード進行から、テーマに合うものを選ぶ方法です。
最初のコードは先に決めているので、その先のコードの組み合わせを定番のものから選んでいきましょう。

・定番のコード進行


ボーカル入りのポピュラー音楽で使われている定番のコード進行は下記の通りです。

Cメジャーコードから始まる定番の進行の表
※Cメジャーコードから始まる定番の進行
Cマイナーコードから始まる定番の進行の表
※Cマイナーコードから始まる定番の進行

【各コード進行はこちらから聴けます】

C→Dm→Em→F
C→F→Dm→G
C→Am→Dm→G
C→Bm→Am→G
C→Bm→Em→D
C→D→G→Bm
Cm→Dm→Gm→F
Cm→E♭→Dm→Gm
Cm→F→Gm→B♭
Cm→Fm→A♭→B♭
Cm→E♭→A♭→Gm
Cm→Gm→Fm→B♭

世の中に存在する曲のおそらく半分近くは、これらのコード進行のうちのどれか、またはそのバリエーションで出来ているはずです。
(ただし、キーはその曲ごとに異なります。)

バリエーションとは、コード進行の一部省略したり、始まりのコードをずらしたりすることです。

もしバリエーションにしてもしっくりくるものがなければ、違うコード進行同士を組み合わせて、好きな4つのコードの組み合わせを作ってしまてもOKです。

その際は、同じ雰囲気のコード進行に属するコード(同じ色のセルのコード同士)の中で組み合わせを考えると上手くいきやすいと思います。

今回の具体例では、こちらのコード進行を使ってみたいと思います。

Dm→G→C→Am

このコード進行は「Cメジャーコードから始まる定番の進行」の上から3つ目、

C→Am→Dm→G

を3番目のDmを先頭にして並べ替えたもので、ポピュラー音楽でよく使われる定番のコード進行です。

C→Am→Dm→Gの並べ替えの図
※C→Am→Dm→Gの並べ替え

今回の具体例ではわかりやすくするため、Aメロもサビも同じコード進行を使うことにします。
(自分で実際に作る際は、Aメロとサビで別のコード進行を使うことにしてももちろんOKです。)

⑥メロディ:歌詞を見て歌う


ここからはメロディを作っていきます。
初心者にオススメのメロディの作り方は、歌詞を見て歌いながら作ることです。

歌詞とコードという、メロディを支える2つの要素がすでにできているので、これらをガイドにしてメロディを考えていきます。

メロディを考えるコツとしては、以下の通りです。

  • 最初にサビの歌詞からメロディを考える
  • サビとの対比を意識してAメロのメロディを考える
  • Bメロは違いを大きく出す

最初にサビの歌詞からメロディを考える


サビの歌詞を鼻歌を歌うように自由に歌ってみます。最初は全くの勘でOKです。
ここでも曲のテーマを心に留めながら、どんなメロディがいいか想像力を膨らませましょう。

歌うときは、コード進行を鳴らしながら歌いましょう。

自分の歌とコード進行の響きがぶつかる(メロディとコードが合っていない)と感じたら、その部分をコードに合うように変えて歌ってみましょう。

何度か繰り返すうちに、しっくり来るのもが見つかると思います。

サビは曲の中でメインとなる部分です。
最初にメロディを決めておくと、その後のAメロ(やBメロ)を作るとき楽になります。

サビのメロディが思いついたら、スマホのレコーダーなどに録音しておくと忘れないのでいいと思います。

今回の具体例では、こんなふうに作ってみました。

※サビのメロディ

(サビ)

Happy, spring, happy
こんなにそばに happy 
So happy, spring, happy
How lucky, spring, happy

春のウキウキする感じをのびのびとしたメロディで表現してみました。

・サビとの対比を意識してAメロのメロディを考える


Aメロもサビと同じように、コードを鳴らしながら鼻歌で作っていきます。

ここでのポイントはサビとの対比を意識することです。

Aメロとサビで同じようなメロディにするとリスナーに飽きられてしまします。
Aメロとサビで少し違いを出すことを意識して考えると効果的です。

違いの出し方はたくさんあります。

  • サビが高い音なら、Aメロは低い音
  • サビが長い音なら、Aメロは短い音
  • サビが細かいリズムなら、Aメロはゆったりしたリズム

などなど。

サビを先に作っているのでサビを基準にして、どの要素に違いを出そうかな、と考えていくとやりやすいと思います。

今回の例では、こんなAメロにしました。

※Aメロ_take1

(Aメロ)

待ち遠しかった 気分の高まり
春の暖かさ 始まりの朝
モヤモヤ 寒い冬の後
いいことが起こる気がする 春が来る

意識した違いは、音符の長さです。
サビのメロディは伸びのある長めの音符が多かったので、Aメロでは音符を短めに切って歌ってみました。

サビメロディの譜面
※サビ譜面:4分音符が多く使われている
Aメロの譜面
※Aメロ譜面::8分音符が多く使われている

微妙な違いですが、このくらいの小さな違いでOKです。
逆に違いをたくさん作ってしまうと、1曲の中で統一感を出すのが難しくなってしまします。

違いはほんの少しでOKと考えて歌うと、統一感があって耳に残るメロディにすることができると思います。

・Bメロは違いを大きく出す


Bメロも同様に、コードを鳴らしながら鼻歌で作っていきます。

Bメロでも同じように、サビとの対比を意識します。
しかしBメロでは、Aメロよりも違いをたくさん出してOKです。

  • Aメロとサビの対比は、微妙にほんの少し
  • Bメロとサビの対比は、わかりやすくたくさん

というようなイメージで考えていくといいです。
Aメロでは対比を少しに抑えて、Bメロでは逆に全く違う感じを出すことで、リスナーを飽きさせないような曲を作ることができます。

【メロディについて詳しいテクニックはこちらの記事解説しています。】
【作曲初心者あるある】メロディがカッコよくならない7つの理由とその対処法

⑦メロディ:繰り返しの調整をする


メロディを作るポイントとして、「繰り返しを意識する」というのがあります。

何度も同じメロディや似たメロディを繰り返すと、リスナーはそのメロディに親しみを感じ心地よく感じるという効果を作ることができます。

作ったメロディについて、繰り返しができているかという視点でチェックしてみましょう。

もし繰り返しが少なければ、繰り返しにできそうなところを修正していくことで、1つ上のクオリティの曲に仕上げることができます。

今回の具体例では、Aメロに繰り返しが少ないようです。

※Aメロ(調整前)

(Aメロ)

待ち遠しかった 気分の高まり
春の暖かさ 始まりの朝
モヤモヤ 寒い冬の後
いいことが起こる気がする 春が来る

Aメロに繰り返しができるように変えていきます。

サビとの対比を意識した「待ち遠し〜」「春の〜」「モヤモヤ」のメロディを繰り返すようにしていきましょう。

調整前のメロディは「気分の高まり」「 寒い冬の後」「いいことが起こる気がする 春が来る」の部分が繰り返しになっていません。

「待ち遠しかった」と似たカタチのメロディになるように歌詞を変えていきます。
Aメロをこんな感じに修正すると同じメロディになりそうです。

待ち遠しかった 高まるmy heart
暖かな肌 始まりの朝
モヤモヤばっか 寒い冬の間
希望願う日々が 引き寄せた今

※Aメロ(調整後)

(今回はAメロの全てをほとんど同じメロディの繰り返にしていますが、一部だけを繰り返にすだけでもOKです。)

・歌詞修正のテクニック


歌詞を修正するときは、繰り返したいメロディに合うように言葉を置き換えていきます。
言葉を置き換えるテクニックとしては以下のようなものがあります。

テクニック内容
類義語近い意味の違う言葉に換える冬の後→冬の間
英語似たような意味の英語に換える気分→my heart
言い換え同じ内容を違う言葉に言い換えるいいことが起こる気がする
→希望願う
付け足し意味が変わらないように言葉を足すモヤモヤ→モヤモヤばっか
省略なくても意味が通じるところを削除
感嘆詞特に意味のない言葉を付けるあぁ・Yeah など
歌詞修正のテクニック

作曲に慣れてきたら、歌詞を作る段階から繰り返しを意識して考えておくとメロディを考えるときに作業がスムーズになります。

今まで作ってきたものを全てつなげて聴いてみましょう。

※完成メロディ

あとはタイトルをつければ曲の完成です。
今回の例ではストレートに「Spring Happy」というタイトルにしましょう。

ピアノやギターの弾き語りならこれで十分な曲になります。

Spring Happy

待ち遠しかった 高まるmy heart
暖かな肌 始まりの朝
モヤモヤばっか 寒い冬の間
希望願う日々が 引き寄せた今

I’m happy, spring, happy
こんなにそばに happy 
So happy, spring, happy
How lucky, spring, happy

ちなみに同じやり方で、2番をつけることも可能です。
慣れてくれば、どんな構成の曲もこのやり方で作れるようになります。

曲の構成についてはこちらの記事を参考にしてください。
・【曲のワンパターン化を防ぐ】いろいろな曲の構成を紹介します

曲の用途によっては、伴奏楽器やビートをつけたりして編曲することもあります。

※アレンジ後の「Spring Happy」

作曲のやり方:3つのコツ

最後に作曲をうまくできるようになるコツについて3つ紹介します。

演奏と音楽理論を学ぶ


メロディを作る際はコードを鳴らしながら作ると説明しました。
コードを鳴らすためにはやはり、ピアノやギターなどの楽器を弾ける方が有利です。

基本的なコードを弾ける程度でいいので、演奏を学んでおくと作曲が早くなります。

またコードの選択の際は、音楽理論の知識があるかないかで結果にかなりの差が出ます。
コードを自在に操れるようになると作曲の幅も広がり、曲作りがより一層楽しくなります。

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アイデアの源を理解する


作曲にはテーマが必要です。
テーマを考える際は、普段から自分の気持ちや問題意識に敏感でないと思いつきません。

作曲のアイデアの源は自分の心の中にあります。

技術的なことを学ぶだけでなく、自分の考えや感情を深く観察することも意識して作曲に取り組むといいと思います。
結果的に曲作りがスムーズに進むようになるはずです。

アイデアの出し方についてはこちらの記事を参考にしてください。
・無意識がアイデアを生み出してくれるようになる。エウレカモーメントの手順をご紹介!

一人で作業しない


作曲の作業は、やろうと思えば自分一人でできてしまいます。
しかし一人だけで作っていると、自分だけでは気づけない盲点が必ず発生しているものです。

できれば他の人と一緒に作曲するといいです。
よりクオリティの高いものが作れると同時に、完成までの時間も大幅に短くなります。

例えば、作詞は自分でやってメロディは他の人に頼みコードは2人で話し合いながら決める、など。

世の中にもコラボレーションによって生まれた名曲がたくさん存在します。

難しい場合は、作業中の曲を信頼できる人に聴かせて意見をもらうだけでもいいと思います。
自分では気づかなたっか問題点を指摘してくれるはずです。

作曲のコラボレーションについてはこちらの記事を参考にしてください。
・時間をかけなくても曲作りがうまくなる方法

まとめ

この記事では、作曲のやり方について、初心者にオススメの手順を解説しました。

  1. テーマを決める
  2. 歌詞:キラーワードを決める
  3. 歌詞:シュチュエーションを考える
  4. コード:2つのコードから雰囲気に合うものを選ぶ
  5. コード:4つのコードに広げる
  6. メロディ:歌詞を見て歌う
  7. メロディ:繰り返しの調整をする

手順を知り、実践していくことで曲が完成するまでの全体像を理解し、初心者でもオリジナル曲を仕上げることができるようになります。

また作曲の際のコツとして、以下の3つについて説明しました。

3つのコツを意識しつつ、作曲の手順を理解して曲作りに活かしてみてください。
より詳しく作曲についての知識を身に付けたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

オススメ記事
・【曲作りに役立つ】なるべく簡単なメロディでいい曲を作るための方法
・音楽のスキルアップに役立つ本7選【カテゴリー別に紹介】

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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管理人SRM.のプロフィール

シンガーソングライター/音楽活動歴約15年

メジャーレーベル歌手のレコーディング参加や大人気太鼓系ゲームへの楽曲提供あり。

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