ℹ️リンクには広告が含まれる場合があります。
- いつも同じようなメロディになる
- コードに合うメロディ音がわからない
作曲を続けていると、メロディのマンネリ化という壁にぶつかります。
実はその原因、スケールの引き出しが少ないことにあるかもしれません。
さまざまなスケール(音階)を知ることで、シンプルなコード進行でもさまざまな雰囲気の曲に彩ることが可能です。
当てずっぽうで音を探す時間がなくなり、DTMでの作曲や打ち込みのスピード・自由度が格段に上がります。
この記事では、幅広いジャンルで役立つ、
- 15のスケールと使い方
- コードとスケールの合わせ方
- ジャンル別のスケールの使い分け
などを徹底解説していきます。
スケールを武器に、ワンパターンな作曲から抜け出しましょう!
【SRM.です!】
音楽のお悩み解決情報発信中!
→無料作曲講座を受け取る🎁
SRM.(エスアールエム)
シンガーソングライター/作曲・音楽活動コンサルタント:音楽活動歴15年以上
詳しいプロフィール
スケールとは?使い分けの3メリット

スケールとは、1オクターブの中にある12個の音の中から、特定のルールに従って選び出された音の並び(音階)のことです。
お馴染みの「ドレミファソラシド(メジャースケール)」という音階も1つのスケールです。
いつも同じメジャースケールだけで曲を作ろうとすると、どうしても表現に限界が来てしまいます。
そこで、様々な種類のスケールを知り、意識的に使い分けることで、作曲の引き出しは劇的に増えていきます。
スケールは、
写真のカラーフィルター!
のようなもの。
フィルター(スケール)を変えることで、似たメロディでも違う印象の曲に変えることができます。
具体的に、スケールを使い分けることのメリットを3つ説明していきます。
同じコードでも異なる印象
初心者の多くが、新曲を作るときは、新しいコード進行が必要と考えがちです。
しかし実は、コード進行を変えなくても、スケールを変えるだけで曲の雰囲気は一変します。
シンプルなコード進行でも、
- メロディのスケール次第で、
→雰囲気を変えられる
ことに気づくと、作曲の自由度が爆上がりします。
例えば同じコード進行でも、メロディのスケールを変えれば、
- マイナーペンタスケール→ロック風
- ドリアンスケール→ソウル風
など、様々なジャンルのエッセンスを表現することができます。
コード進行の引き出しに、スケールを掛け合わせることで、生み出せる曲のバリエーションが飛躍的に増えていきます。
【コード進行の引き出しを増やしたい場合はこちら】
・【作曲初心者向け】コード進行の基礎知識から定番6パターン・ヒット曲まで完全解説!
雰囲気を意図的に作れる
全てのスケールは、それぞれ独自の響きのカラーやキャラクターを持っています。
例えば、
- エオリアン:切なさ
- リディアン:浮遊感
- オルタード:緊張感
など。
「この感情を表現するために、このスケールを使う」
という、よりプロフェッショナルな考え方ができるようになるのが、スケールを学ぶ最大の強みです。
なんとなくの偶然頼りの作曲から抜け出すことができます。
映像音楽などの作曲家は、スケールの引き出しを駆使することで、シーンに合わせて大量の曲を作りだしています。
音のぶつかりを避けるスキル
実はスケールを学ぶことで、同時にコードの知識も深めることができます。
選んだスケールに含まれる音(構成音)だけを使ってメロディや和音を作れば、基本的に音のぶつかりや、違和感のある曲の展開を防ぐことができます。
やみくもに音を選んで確かめる時間を大幅にカットできるため、作曲のスピードが格段に上がります。
基本編:必須スケール5選

ここからは、具体的なスケールの種類とその特徴を解説していきます。
まずは、現代のポップスやロックなど、様々なポピュラー音楽の土台となっている必須の5スケールをご紹介します。
この5つだけでも、世の中のヒット曲の8割はカバーできるほどよく使われているスケールたちです。
【こちらの記事の内容もあわせて読むと理解が深まります】
・【初心者向け】作曲に役立つ音楽理論の基礎知識を分かりやすく解説!
1. アイオニアンスケール
音楽の最も基本となる王道のスケールです。別名メジャースケールとも呼ばれます。
響きは、とにかく「明るい」「前向き」「ストレート」なのが特徴です。

多くのJ-POPや王道のアイドルソング、明るいアニソンなど、ハッピーな感情や壮大なスケール感を表現したい時に欠かせません。
すべての音楽理論の出発点となるため、まずはこのアイオニアンの響きを耳に焼き付けましょう。
2. エオリアンスケール
一般的にナチュラルマイナーと呼ばれる、暗い響きを持つ基本スケールです。
アイオニアンとは対照的に、「悲しい」「切ない」「クール」な響きを持っているのが特徴です。

失恋ソングのバラードや、シリアスなロック、哀愁漂うR&Bなど、感情をグッと深く沈み込ませたい時や、大人っぽいクールな雰囲気を出したい時に使われます。
3. メジャーペンタトニックスケール
ペンタトニックとは「5音」という意味で、その名の通り5つの音で構成されるスケールです。

一般的には、メジャースケール(ドレミファソラシ)から4番目(ファ)と7番目(シ)を抜いた「ドレミソラ」の音階として知られています。
しかし単に、音を抜いただけの単純なスケールと考えるのは、少しもったいないです。
ドから音を完全5度音程で積み重ねていくと、「ド→ソ→レ→ラ→ミ」とペンタトニックスケールの構成音が現れます。
実はペンタトニックスケールは、完全5度の音程を積み重ねてできた、独自の音の集合という側面も持っています。
鍵盤でこの順番に弾いてみると、宇宙を漂うような不思議な感覚を味わうことができます。
完全5度音程の積み重ね

ペンタトニックスケールは、特にメロディ作りで非常に強力な武器になります。
その理由は主に3つあります。
①メロディがコードに埋もれない
コード進行を凝りすぎると、メロディが伴奏に負けてしまうことがあります。
しかし、完全5度の積み重ねという独自の成り立ちを持つペンタトニックを使うと、メロディが一つの塊として独立して際立ち、聴き手の印象に強く残ります。
②不協和音にならず自由度が高い
1番有名なメジャースケールでは、4番目と7番目の音(ファとシ)が隣の音と半音の距離で、音がぶつかりやすい性質があります。
ペンタトニックはこの2音を含まないため、どんなコード進行の上で鳴らしても音がぶつかりにくく、高い自由度でメロディを作ることがでます。
③シンプルで覚えやすい
7音よりも5音の方がシンプルであり、人間の耳にスッと馴染みます。
結果として、誰もが口ずさみやすいキャッチーなメロディが作りやすくなります。
音が少ない分、メロディのアイデア(展開)を出すには少し練習が必要ですが、使いこなせれば、かなり強い武器になります。
実際、現代のポップスでもペンタトニックスケールのみで作られているヒット曲がたくさんあります。
メロディー作りに悩んだときは、次に紹介するマイナーペンタトニックスケールと合わせて、ペンタトニックスケールのメロディを意識して作ってみてください。
4. マイナーペンタトニックスケール
メジャーペンタトニックを6番目の音から並び替えたスケールです。
メジャーペンタトニックが明るい響きなのに対して、マイナーペンタトニックは暗い響きを表現できます。

ロックのギターソロや、ファンクのベースライン、R&Bのボーカルフェイクなどでよく使われるスケールです。
メジャーペンタトニックと合わせて、メロディー作りで意識すると、うまくはまりやすいスケールです。
5. ブルースペンタトニックスケール
先ほどのマイナーペンタトニックスケールに、さらにフラット5th(♭5)という特殊な音(=ブルーノート)を1音だけ足した6音構成のスケールです。

♭5という独特な音が混ざることで、強烈なブルージーさや大人の色気などを一瞬で出すことができます。
ジャズやブルースはもちろん、ロック系のリフやLo-Fi HipHopの上モノなど、少し渋い雰囲気を出したいとき最強のスパイスになるスケールです。
【ブルースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。】
・【保存版】ブルースを応用!作曲のマンネリを解決する実践テクニック6選
応用編:モードスケール5選

基本のスケールの響きに慣れてきたら、応用編としてモードスケールを使っていきましょう。
モードスケールの仕組みは実は簡単で、メジャースケールのスタートする音をズラしただけです。
例えば、ドからスタートして、ピアノの白鍵だけを「ドレミファソラシド」と弾けばメジャースケールになりますが、1つずらしてレからスタートして「レミファソラシドレ」と弾けば、それがドリアンスケール(モードスケールの1つ)になります。
- メジャースケールのスタート地点違い
- 1音変わるだけで雰囲気が変わる
現代のシティポップやネオソウル、EDM、劇伴(映画やアニメのBGM)など、一歩進んだお洒落な響きや独特の世界観を作るためには絶対に避けて通れない、強力な5つのモードスケールをご紹介します。
1. ドリアンスケール
通常のマイナースケール(エオリアン)の、6番目の音が半音上がったスケールです。

マイナー特有の重い暗さが薄れ、都会的でクールな大人っぽさが一気に増します。
R&B、ネオソウル、シティポップ、お洒落なLo-Fi HipHopなどを作りたいなら、まずはこのドリアンスケールからマスターしましょう。
2. フリジアンスケール
通常のマイナースケール(エオリアン)の、2番目の音が半音下がったスケールです。

スタートしてすぐに半音が現れる独特な響きを持っており、エスニック的な雰囲気を感じさせます。
民族音楽的なアプローチだけでなく、ヘヴィメタルのダークなギターリフや、トラップ系の不穏なHipHop、など妖しげでミステリアスな緊張感を演出したいシーンで強さを発揮するスケールです。
3. リディアンスケール
通常のメジャースケール(アイオニアン)の、4番目の音が半音上がったスケールです。

アイオニアンの明るくストレートな響きに対し、リディアンは4番目の音がシャープすることで、非常に浮遊感のある響きになります。
明るい曲を作りたいけど、普通のポップスみたいにはしたくないというときに使うと、神秘的でシネマティックな美しさを演出できます。
4. ミクソリディアンスケール
通常のメジャースケール(アイオニアン)の、7番目の音が半音下がったスケールです。

メジャーの明るい響きをベースにしつつも、最後の音が半音下がることで、明るさの中に少しだけ泥臭さや哀愁が混ざるのが特徴です。
ブルースやファンク、クラシックロックのギターリフなどで頻繁に使われます。
明るいコード進行の上で、あえて少しヤサグレた、かっこいいメロディを歌わせたいときに重宝します。
5. ロクリアンスケール
通常のマイナースケール(エオリアン)の、2番目と5番目の音が半音下がったスケールです。

このスケールは、非常に不安定な響きのため、一般的なポップスのメロディとして使われることは滅多にありません。
映画やゲームのサスペンスシーン、ホラー系のBGM、前衛的な現代音楽などで、不安感・不気味さ・緊張感を表現したいときなどに役立ちます。
特殊系:プロっぽいスケール5選

ここから紹介する5つのスケールは、一般的なポップスで曲を通して使われ続けるようなものではありません。
しかし、曲のキメの部分や、サビ前のスリリングな展開を作りたいとき、あるいはジャズやR&B、フュージョンのようなプロっぽさを出したいときに、強力なスパイスとなります。
- 曲の隠し味として部分的に使う
- ここぞという場面で劇的なフックに
いつもコードトーンをなぞるだけの無難なメロディになってしまう、という場合は特殊系スケールを試してみてください。
1. ホールトーンスケール
すべての音が全音(半音2つ分)の間隔で並んでいる、6音構成のスケールです。

中心の音がどこだか分からない、宙に浮いたような不思議な感覚の印象があります。
曲のイントロでの効果音的なフレーズや、サビ前のフックを作りたいときなどに有効です。
アルペジオなどでこのスケールを差し込むと、劇的でミステリアスなサウンドを演出することができます。
2. ディミニッシュ&コンディミ
規則的に全音と半音を交互に繰り返す8音構成のスケールです。
最初の音程の間隔によって、よく似た2種類があります。
- ディミニッシュスケール:
全音→半音の繰り返し

コンディミは、コンビネーション・オブ・ディミニッシュスケールの略です。
- コンディミ:
半音→全音の繰り返し

ディミニッシュ&コンディミを使うと、複雑で大人っぽいテンションの響きを組み込むことができます。
フュージョンやモダンジャズだけでなく、ゲーム音楽やSF映画の劇伴でもよく使われるスケールです。
3. メロディックマイナースケール
マイナースケール(エオリアン)の、6番目と7番目の音を半音上げた構成になります。

前半は暗いマイナーの響き、後半は明るいメジャーの響きを持つスケールです。
暗さと明るさが同居する、都会的で洗練された哀愁を表現できます。
マイナーコード上で、普通のマイナーペンタやドリアンスケールにしっくりこないときに、個性的なサウンドを作るのに役立つスケールです。
4. リディアンドミナントスケール
メロディックマイナースケールの4番目の音から並び替えたスケールです。
リディアンスケールの7番目の音を半音下げたスケールと覚えると覚えやすいです。

ドミナントセブンスコード上で使用するとジャジーで都会的な雰囲気を作ることができます。
独特な浮遊感を演出する際に役に立つスケールです。
5. オルタードスケール
メロディックマイナースケールの7番目の音から並び替えたスケールです。

ジャズやネオソウルなど、お洒落なブラックミュージック系ジャンルで頻繁に使われます。
非常に緊張感のあるサウンドのスケールで、使い所に注意です。
先ほどのリディアンドミナントスケールと同様、主にドミナントセブンスコード上で使われます。
特にサビへ向かう直前のドミナントコードで使うことで、緊張→緩和の流れを強調することができます。
スケールからコードを作る方法

スケールを学ぶと、じゃあそのスケールで何のコードを弾けばいいの?という疑問が浮かぶかもしれません。
それぞれのスケールに合う中心的なコードは、そのスケール自体から簡単に導き出すことができます。
スケール→コードのメリット
スケールからコードを作れるようになると、
- メロに合うコードが迷わず判断できる
- 手癖のコードから抜け出せる
などのメリットがあます。
スケールからコードを作るという視点を持つだけで、劇的にアイデアが広がります。
ここでは、スケールからコードを導き出す基本ルールと、各スケールに対応する基本コード、さらに特殊系スケールの楽曲での使い方を解説します。
1音飛ばしで重ねる
スケールからコード(和音)を作る方法は、非常にシンプルです。
- スケールの始まりの音から
- 1音飛ばしで音を積み重ねる
以上です。
例えば、ドから始まるメジャースケール(ドレミファソラシ)の場合、「ド」を基準にして1つ飛ばしで音を拾うと、「ドミソシ」となります。

ちなみに、このコードはCM7(メジャーセブンス)という名前のコードになります。
【コードネームの読み方についてはこちら記事をご覧ください。】
・【初心者向け】作曲に役立つ音楽理論の基礎知識を分かりやすく解説!
これが、スケールからコードを導き出す基本の仕組みです。
基本のダイアトニックコード
1音飛ばしのルールを、それぞれのスケールに当てはめていくと、各スケールに対応するコードが見えてきます。
先ほど紹介した、アイオニアン・エオリアン・モードスケール5つを合わせて、ダイアトニックコードと呼びます。
7つのスケールから導き出されるコードは以下の通りで、ポピュラーミュージックで中心的に使われるコードになります。
| 導き出されるコード | 対応するスケール |
|---|---|
| メジャーセブンスコード (M7) |
・アイオニアン ・リディアン |
| マイナーセブンスコード (m7) |
・ドリアン ・フリジアン ・エオリアン |
| ドミナントセブンスコード (7) |
・ミクソリディアン |
| マイナーセブン フラットファイブコード (m7(♭5)) |
・ロクリアン |
【ダイアトニックコードについて、詳しくはこちら】
・【作曲初心者向け】コード進行の基礎知識から定番6パターン・ヒット曲まで完全解説!
対応するコードがわかっていると、例えば、
マイナーセブンスコードが鳴っている時は、メロディはドリアン、フリジアン、エオリアンのどれかが使える。
逆に、メロディをドリアンにしたいときは、マイナーセブンスコードが合う。
というように、スケールとコードをセットで把握できるようになります。
ペンタ&ブルースペンタの考え方
注意点として、ペンタトニックスケールとブルーノートスケールは、対応するコードの考え方が少し異なります。
■メジャー/マイナーペンタトニック
ほとんどのコード進行で、音が濁らずにスッと馴染みます。
ペンタトニックスケールは5音しかなく、不協和音を生みやすい半音のぶつかりが排除されています。
そのため、コードの縛りが少なく、とても使いやすいスケールということができます。
■ブルースペンタトニック
ブルースペンタトニックについては、一緒に使われる定番のコードが存在します。
- スケールの、
始まりの音・4度上の音・5度上の音 -
上記がルート音の、
ドミナントセブンスコード
ドから始まるブルースペンタトニックスケールの場合、
- C7/F7/G7
の3コードになります。
コードの順番についても、以下のような定番の型が存在します。

【詳細については、以下の記事で解説しています】
・【保存版】ブルースを応用!作曲のマンネリを解決する実践テクニック6選
特殊系スケールのコードと使い方
特殊系スケールは、ここぞというときに部分的に使うことがメインです。
各スケールに合うコードと使い方を解説していきます。
コードを導くときの考え方は、基本的には同じで、始まりの音から1つ飛ばしに音を重ねてコードを作ります。
■ホールトーンスケール
| 導き出されるコードの例 | |
|---|---|
| 7 | ドミナントセブンス |
| aug | オーギュメント |
ドミナントコードが鳴っている時に、不思議な浮遊感を出すために使われます。
また、ベース音をずっと同じ音で鳴らし続けるペダルポイントの手法と組み合わせるのも定番です。

回想シーンや夢の中を漂うような雰囲気を演出できます。
【ペダルポイントについては、こちらの記事を参考にしてください】
・無調系和音のテクニックでコード進行のマンネリを解決しよう③ペダルポイント
■ディミニッシュスケール
| 導き出されるコードの例 | |
|---|---|
| dim7 | ディミニッシュセブンス |
代表的な使い方としては、以下のようなものがあります。
- パッシングディミニッシュ
:コード同士を滑らかにつなぐ役割
例:CM7 → C#dim7 → Dm7

- モーダルモーション
:1つのコードの途中に挟み込んで空気感を変える
例:FM7 → Fdim7 → FM7

■コンディミ
| 導き出されるコードの例 | |
|---|---|
| 7 | ドミナントセブンス |
ドミナントセブンスコード上で使うことで、お洒落な雰囲気を演出できます。
特にテンション音(♭9th、#9th、#11th、13th)を使うと、表現の幅が一気に広がります。
R&Bやジャズでのスリリングな展開には欠かせません。
【テンション音については、こちらの記事で解説しています】
・【初心者向け】作曲に役立つ音楽理論の基礎知識を分かりやすく解説!
■メロディックマイナースケール
| 導き出されるコードの例 | |
|---|---|
| mM7 | マイナーメジャーセブンス |
| m6 | マイナーシックス |
代表的な使い方は、クリシェです。
コードの基本的な響きを変えずに、特定の1音だけが半音ずつ動いていくことで、楽曲に微妙な表情をつけることができます。
例えば以下のように、

最高音が半音づつ下がっていくコード進行で、切なさを表現するときによく使われます。
■リディアンドミナント&オルタード
| 導き出されるコードの例 | |
|---|---|
| 7 | ドミナントセブンス |
ジャズやシティポップでよくある、いわゆる裏コードで使われることが多いです。
裏コードとは、コード進行のアレンジテクニックで、例えば、
- Dm7 → G7 → CM7
というコード進行を、
- Dm7 → D♭7 → CM7
のようにドミナントセブンスを増4度上のルート音に変えることで、ハーモニーの表情を変えるテクニックのことです。
裏コードのD♭7でリディアンドミナントやオルタードスケールを弾きます。
強烈な緊張から解決への流れを作り、楽曲を洗練された響きにすることができます。
また裏コードにしない場合でも(上の例だとG7の場合)、リディアンドミナントやオルタードスケールを使うことで、独特な響きを作ることが可能です。
スケールからコードを導く視点を持つと、単なるメロディ作りだけでなく、コード進行もお洒落にアレンジすることができるようになります。
コードからスケールを導く方法

コード進行を先に作ってメロディを考える場合、コードから使える音が分かると、制作がスムーズになります。
コード表記を見るだけで、一緒に使える音=スケールを導き出すことができます。
基本の考え方
あるコード上で使える音は、大きく分けて以下の2つを足し合わせたものです。
- 使える音
=コードの構成音+テンション音
コードの構成音(コードトーン)はコード表記から判断します。
【コード表記については、こちらの記事を参考にしてください】
・【初心者向け】作曲に役立つ音楽理論の基礎知識を分かりやすく解説!
テンション音は、各コードトーンの間を埋める音です。
ただし、以下の条件があります。
- 直前のコードトーンから、
→全音以上離れている音
コードトーンと半音でぶつかる音はアボイドノートと呼ばれ、、響きが濁りやすいためメインでの使用は避けます。
具体的な例
以下のような例題で考えてみましょう。
◾️Cm7の場合
コード表記から、構成音はC・E♭・G・B♭です。
コード構成音から全音上の音を選んでいくと、テンション音はD・F・A になります。
これらを低い順に並べ合わせると、C・D・E♭・F・G・A・B♭というスケール(Cドリアンスケール)が完成します。

◾️CM7の場合
コード表記から、構成音はC・E・G・Bです。
コード構成音から全音上の音を選んでいくと、テンション音はD・F#・Aになります。
並べ合わせると、C・D・E・F#・G・A・Bというスケール(Cリディアンスケール)になります。

複数の可能性がある
コード構成音以外の音を選ぶ際、必ずしも全音上の音を選ばなければいけないわけではありません。
複数の候補がある場合、最終的にどの音を採用するかは、曲全体のキーとのマッチングで判断します。
例えばCm7の場合、基本ルールに従うとCドリアンが導き出されますが、
- 曲のキー:B♭→
Cドリアン
:B♭ダイアトニックスケールと合致
コード構成音以外をあえて半音上の音で選ぶと、Cフリジアン(C・D♭・E♭・F・G・A♭・E♭)という選択肢もあり得ます。
- 曲のキー:A♭→
Cフリジアン
:A♭ダイアトニックスケールと合致

CM7の場合も同様に、キーによってスケール音をF#かFか選択し、リディアンかアイオニアンかを選択します。
このように、まずはコードから使える音を論理的に導き出し、最終的に曲のキーと照らし合わせて調整するのがおすすめです。
コードからスケールを導き出すことで、手探りでのメロディ作りから抜け出し、新たな作曲のアイデアを発見する手助けになります。
ジャンル別スケールの選び方

最後に、作りたいジャンルに合わせたスケールの選び方とメロディ作りのコツを解説します。
ポップス系
現代のJ-POPやアニソン、EDMなどのエレクトロポップにおいて、最もキャッチーなメロディを生み出せるのは、意外にもシンプルなペンタトニックスケールです。
半音でぶつかる音がないため、どんなコード進行にも馴染む使いやすさがあるスケールです。
スケール音数を5つに絞ることで、メロディが歌いやすくなり、耳にも残りやすいキャッチーさを産むことができます。
メロディがごちゃごちゃしてしまうというときは、思い切って使う音をペンタトニックに限定してみてください。
ロック・フォーク系
マイナーペンタトニック・ブルースペンタトニック
フォークソングやストレートなギターロックなら、基本となるのはアイオニアンスケール(メジャースケール)です。
飾らない素朴な響きが、歌詞のメッセージ性を真っ直ぐにリスナーへ届けます。
ブリティシュ系のロックでは、エオリアンスケールがよく使われます。
エオリアンの6番目の音(♭6)の切ない響きが、泣きのロックの絶妙なアクセントになります。
またエレキギターのリフやソロでは、マイナーペンタトニックスケールやブルースペンタトニックスケールのアプローチが鉄板です。
素朴なアイオニアンのメロディに、マイナーペンタやブルースペンタの泥臭いリフを絡めることで、王道でありながらエモーショナルなロックサウンドが完成します。
ブラックミュージック系
R&B、ソウル、ファンク、そして現代のネオソウルやHipHopなど、いわゆるブラックミュージックのフィーリングを出したい場合、ドリアンスケールやブルースペンタトニックがおすすめです。
- 泥臭さ・ファンキーさ
:ブルースペンタトニック - 都会的・お洒落感
:ドリアン
さらにお洒落さを加えたい場合は、ドミナントセブンスコードでオルタードスケールを使うのがおすすめ。
一瞬の強い緊張感取り入れることで、楽曲にメリハリを生むことができます。
ワールドミュージック系
映像やゲームの音楽を作りたい場合、スケールの知識が強い武器になります。
特定のスケールの響きは、その国や地域の景色をリスナーに思い描かせる力があります。
例えば、以下のようなものが有名です。
◾️スパニッシュ系
2番目の音(♭2)の音が、なんともいえない緊張感を感じさせます。
フリジアンスケールに長3度を加えて、

とするとさらにスパニッシュ雰囲気が増します。
スパニッシュフリジアンスケールという名前のスケールで、まさにスパニッシュのためのスケール!といった響きがします。
◾️ブラジリアン系
ストレートなアイオニアンスケールよりも、さらに明るい印象のスケールです。
サンバやボサノバなど、ブラジルの陽気な雰囲気にぴったりな響きになります。
◾️和風の音楽

2音離れる音程が2箇所もあります。
この飛び飛びの感じが、なんとも和風な雰囲気を感じさせます。
古い日本の音楽や演歌などでよく見かけるスケールです。
◾️沖縄音楽

沖縄音楽の定番スケール。
この音階をそのまま弾いただけで、一発で沖縄音楽っぽさを表現できます。
ワールドミュージック系を作る場合は、まず作りたい景色のスケールを設定し、その構成音だけでメロディやバッキングを組み立ていく、という作り方がおすすめです。
まとめ
この記事では、作曲の幅を広げるためのスケールの知識について、基礎から実践的な使い方まで解説しました。
スケールを使い分けることで、同じコード進行でも違った雰囲気の曲を作ることができるようになります。
- ポップス必須の5スケール
- お洒落な響きのモードスケール5選
- プロっぽさを出す特殊系スケール5選
- スケールからコードを導き出す方法
- コードから使えるスケールを導く方法
- ジャンルに合わせたスケール選び
など、さまざまなテクニックをご紹介しました。
作りたい雰囲気に合わせて、写真のカラーフィルターを選ぶような感覚でスケールを取り入れてみてください。
スケールの引き出しが増えれば、より自由にスピーディーにあなたの曲を表現できるようになるはずです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
するめミュージック SRM. より
「読んでいただきありがとうございます!
ブログで書ききれない『作曲のコツ』を動画講座にまとめました。
ぜひ一緒にあなたの曲をカタチにしましょう!」
動画で最短ルートを学べます
- ✅ 作曲の4スキル+1つの考え方
動画でわかりやすく解説 - ✅ 独学でつまずかない!
迷わないステップアップ法 - ✅ 限定特典:
全8回の基礎音楽理論講座つき
※登録後、すぐに確認メールが届きます。
その中のリンクをクリックすると受講開始です!
おすすめ記事











.jpg)




















