表現したい情熱がある人ほど、タスクを詰め込みがちです。
表現したいことを実際にカタチにするためには、闇雲に取り組み続けてもダメですよ、という話を書いてみます。
アイデアは論理ではない
何かを表現するときのアイデアやテーマは、心の中から湧き上がるもので、論理で考えても上手くいかないものです。
理詰めで考えたアイデアほどつまらないものはない。
創作をしたことがある人なら誰しも共感できると思います。
ではアイデアや表現のテーマとは、いったいどこから来るのでしょうか。
無意識の合成物
わたしたちの無意識は、普段の生活の中で見聞きすること経験すること全てをデータとして蓄えていきます。
本人が意識するしないに関わらず、データは溜まっていきます。
何かを表現しようとするとき、無意識は溜まったデータを一斉に検索して、使える組み合わせがないかを考えます。
そして、1番と思われる組み合わせをポンと意識に上らせます。
アイデアは突然、天から降ってくるように思われますが、実は無意識の地道なデータ収集と検索と、組み合わせの試行錯誤のおかげなのです。
アイデアとは、無意識が蓄積した感覚というデータの合成物、と言っていいかもしれません。
ボーっとする時間、大事
なので普段の生活こそ、アイデアそして表現すること、作品を作り上げることのために、とても大切なことです。
ただ忙しくその日を過ごしていたり、毎日同じような行動の繰り返しだと、なかなか無意識へデータが溜まっていきません。
忙しく動いたり考え続けていると、そもそも無意識が活動するための余力が脳にのこらないので、データ収集どころではなくなってしまいます。
もしアイデアが浮かばない、テーマがまとまらない、と悩んでいたら是非ボーっとする時間を持ってみて下さい。
1日のうち30分でも10分でもいいので、こんなことをしてみて下さい。
・近所の公園などで、ただただ自然を眺める。
・街が見渡せるカフェなどで、ただただ流れていく人々を眺める。
・美術館などで芸術に向きあう。(無理なら本などででもOK。)
・瞑想する。
・信頼できる人とリラックスして雑談する。(創作や表現などのこととは全然違う話題にしましょう。)
・自分の知らない世界を体験する、または話をきく。
このときのポイントは、思考=言葉には黙ってもらう、ということです。
ここでの思考とは、自分の頭の中で浮かぶ言葉のこと。
人は常に自分の中で独り言を言っています。
これに気づいていない人もいますが、そんな方は、自分が毎日どれだけ口で発しない独り言を頭の中でつぶやいているか、意識して暮らしてみるといいと思います。
この独り言を封印しましょう。
独り言=意識での活動です。目的は無意識を働かせることなので、意識には少し休んでいてもらいます。
無意識にデータが溜まれば、あとは無意識を信じてアイデアを待つだけです。
ただただ待ってるだけで大丈夫?
と思う方もいると思うので、上手な待ち方の方法をご紹介したいと思います。
エウレカモーメント
エウレカモーメントとは、ひらめきの瞬間!みたいな意味の言葉です。
このエウレカモーメントを迎えるために、効果的な4つのステップがあります。
・極限までやる
まずは取り組もうとしている課題について、とことん考え抜きましょう。
もうこれ以上考えても何でてこない!というくらい考え抜きます。
これは、無意識に今考えていることが取り組むべき課題ですよ、ということをインプットするために大事な作業です。
・戦略的に忘れる
極限まで考えたら、課題について一切考えるのをやめます。
あえて、思考が課題のことを考えないように自分の頭の中をコントロールします。
無意識が最大限活動できるように、思考を抑え、リラックスしましょう。
・楽しめることに取り組む
取り組んでいる課題以外の、楽しんでできること、考えないでもできることをします。
没頭できること、リラックスできることがいいです。
この間に無意識に働いてもらいます。
・突然のひらめき
全然違う活動をしているときに、突如アイデアが浮かびます。
エウレカモーメントです。おめでとう。
人間の脳は優秀
ポイントは、自分の無意識を信じて、取り組みたい課題のことはスッパリ忘れること。
人間の脳は優秀なので、超がつく天才でなくても無意識はしっかり仕事をしてくれます。
ただし、①のステップをしっかりやらないと④にはたどり着かないかもしれません。
表現をカタチにするのに、やはり完全に楽なやり方はないということです。
だから完成したときの喜びも大きいんですけどね。
以上、皆さんも創作の際に参考にしてみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。