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ブルースを作曲に活かす方法④

このシリーズでは、ブルースの特徴をオリジナル曲に応用するアイデアをいろいろと書いてきました。

(前回までの記事はこちら。)

今回はもう少し具体的にブルースについて踏み込みつつ、オリジナル曲に活かせるアイデアを書いていこうと思います。

ブルースのコード進行


もっとも一般的なブルースのコード進行は下記のような感じになります。

(メロディがCマイナーペンタトニックの場合)
C7-C7-C7-C7
F7-F7-C7-C7
G7-F7-C7-G7

全て1コードにつき1小節で、全部で12小節になります。

メロディのルートに対して、最初の4小節がトニックのコード、次の4小節がサブドミナント中心のコード、最後の4小節がドミナント中心のコード、になっているのがわかります。

ただし、ダイアトニックコードのときと違うのは、コードのカタチが全てドミナントセブンスコードになっていること。

(ダイアトニックコードについては、こちら。)

それと、各ファンクションでキッチリ4小節づつなわけではなく、サブドミナント中心のところでもトニックのルートのコードがでてきたり、わりとファジーに混ざっているのがブルースっぽい特徴といってもいいかもしれません。

そういったわけで、各4小節をファンクションのモーメントと呼んでいるわけです。

(ファンクションモーメントについてはこちらの記事もご覧下さい。)

T→Sの感覚がブルース感


ブルースっぽさを出す要素として、コード進行がよく取り上げられます。

しかし、上に書いたコード進行をオリジナル曲にそのまま反映させるのはちょっと無理が出そうです。

ブルースのコード進行のエッセンスだけ自分の曲に応用するにはどうしたらいいでしょうか?

ひとつのヒントは、やはりファンクションモーメントの考え方です。

もっと具体的いうと、トニック→サブドミナントの流れを意識することです。

ブルースのコード進行について、エッセンスを極限まで抽出すると、、

トニックのコードで一つのメロディを歌い、次のメロディにいくときにサブドミナントになる。
(次のメロディが最初のメロディと同じだと、さらにブルースっぽい。)

ということになると思います。

ちなみに、なんでドミナントのところじゃないの?という疑問を持つかもしれません。

ドミナントというのは、ダイアトニックコードで1番重要視されるコードです。
サビに行く前の1番の盛り上げどころで使ったりします。
(ドミナントという言葉自体、「最も有力な」という意味の英語からきています。)

なので、ドミナントはブルースよりもダイアトニックコードっぽさを出すためのエッセンスだと考えた方がいいと思います。

T→Sを取り入れよう


自分のオリジナル曲でも、トニック→サブドミナントの感覚を取り入れてみましょう。

ドミナントをほとんど登場させず、トニック→サブドミナントのみで各セクションをつくってみると面白いかも知れません。

ドミナントはここぞというときのみ(サビの直後とか、サビの終わりとか)にしてみるとスッキリまとまると思います。

使うコードはダイアトニックコードや近親調のコードでいいと思います。

無理にドミナントセブンスコードにしなくても、ブルースのエッセンスは十分活かされると思いますよ。

(近親調のコードについては、こちら。)

ファンクションって大切


今回はブルースのコード進行から、オリジナル曲に活かせるエッセンスを考えてみました。

こうしてみると、曲づくりにおいてファンクションって結構大事な要素ですよね。

ブルースでもそうでなくても、ファンクションをしっかりコントロールすることが、曲の表現をより確実なものにしてくれます。

以上、参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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