オリジナル曲のコード進行がいつも同じような感じになってしまう、今までの曲とはガラッと雰囲気の違う曲を作りたい、コード進行のテクニックを増やしたい。
そんな方向けに、無調系のコード進行についてご紹介したいと思います。
今回はその前段階として、そもそも無調とは何かについて解説します。
調=キーとは
無調とはその名のとおり、調がないという意味です。
では調とは何でしょうか。
一般的な音楽は、ドレミファソラシド〜♪の音階で有名な、ダイアトニックスケールというスケールの音でできています。
ダイアトニックスケールとは、音がどのような間隔で並んでいるかを表していて、7つの音が、全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音、の間隔で並んだ音階になっています。
ドレミファソラシド〜♪の各音の間隔と照らし合わせてみるとよくわかるとお思います。
(ダイアトニックスケールについて詳しくはこちらをどうぞ。)
またダイアトニックスケールは、何の音から始まってもいいので、ドから始まるダイアトニックスケールなら、構成音はドレミファソラシ。
レから始まるなら、ダイアトニックスケールの構成音は、レミファ#ソラシド#になる、といった具合です。
ドの音(=C)から始まるダイアトニックスケールの音で曲をつくれば、その曲はキーC、レの音(=D)から始まるダイアトニックスケールであれば、その曲はキーD、などとなります。
このダイアトニックスケールをもとにした曲のことを調(=キー)がある曲といいます。
なので逆に、ダイアトニックスケールをもとにしていない曲のことを調がない、といいます。
調がない雰囲気
調のある曲は、それぞれのコードごとに曲の物語を表現するための役割(ファンクション)が設定されています。
(ファンクションについては、こちらの記事をご覧ください。)
なので、曲のテーマや物語の場面展開をテキパキと伝えていくのに適しています。
これに対して無調の曲はファンクションがないので、フワフワと音の中で漂うような無重力感や浮遊感を感じさせます。
物語が進んでいく感じを表現するにはなかなか難しいですが、不思議な感じや幻想的な感じを表現するにはぴったりです。
この無調の曲のエッセンスをオリジナル曲に取り入れるテクニックについて、次回以降の記事で紹介していきたいと思います。
無調のテクニック
今回は、無調についての基礎を確認しました。
次回以降の記事では、具体的なテクニックについて紹介していきたいと思います。
例えばこんな技法をご紹介する予定です。
コンスタント・ストラクチャー、ペダルポイント、コンティギュアス・パターン、マルチトニックシステム、ベースモーションについてetc.
次回もお楽しみに。
最後まで読んでいただきありがとうございました。