まとまりのある、聴き馴染みの良いコード進行をつくりたい、と考えている方へ、こんなアプローチで考えてみるのはいかがですか?とご提案してみたいと思います。
しっくり感抜群!ドミナントモーション
コード進行の中で1番スッキリとつながる、まとまり感のでる、まさにしっくり感抜群の進行をご紹介します。
ドミナントモーションとは、あるコードからみて4度上のコードへ進むコード進行のことです。例えば、こんな進行。
Am7→Dm7→G7→CM7
キーはCです。Am7から始まり4度上のダイアトニックコードのDm7へ、さらに4度上のG7、最後も4度上へ進んでCM7に解決します。すべてのコードで4度上へ進行しています。
(4度上って何?という方はこちらをどうぞ。)
(ダイアトニックコードについてはこちら。)
コードが4度上へ進行すると、1番「進んだな〜」という感じが出ます。
上の例ほど連続で4度上に進むようにしなくても、ここぞというところ(サビのドアタマへ向かう直前など)に使うと、場面が展開したな〜、一番中心のセクションに来たんだな〜、というような印象をつくることができます。
ナチュラルで聴き馴染みがいい!スケールモーション
スケースモーションは、ダイアトニックコードで隣り合っているコードに進む進行です。例えば、
Dm7→Em7→FM7→G7
キーはまたCです。
キーCの2番目〜5番目まで順番に隣り合ったコードへ進行しています。
スケールモーションは、ダイアトニックコードを順番に進むので、劇的な変化はありませんが、聴き馴染みのよいスッキリとした印象を与えることができます。
Verse(Aメロ)など曲の立ち上がりで使うと、リスナーが自然にスッと曲に入り込むための手助けになると思います。
物語をしっかり語ってくれる!ファンクションモーション
ダイアトニックコードのファンクションを使ったコード進行です。
これについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ファンクションを使った進行は、自分が描きたい物語の台本通りにコードを当てはめることができるので、最もダイレクトに表現したい内容を語ってくれるコード進行だと思います。
3つのテクニックを使ってつくってみよう
では例として、3つのテクニックを組み合わせたコード進行を作ってみます。
こんな感じはいかがでしょう。
Verse(Aメロ):
Dm7→Em7→FM7→Em7
Dm7→Em7→FM7→G7
Chorus(サビ):
CM7→FM7→Dm7→G7
CM7→FM7→Dm7→G7
キーはC、各コードすべて1小節で切り替わるイメージです。
軽く解説していきます。
始まりはスケールモーションで滑らかに曲に入ります。
Dm7→Em7→FM7→Em7のところは、Dm7から順番にダイアトニックコードを上昇していき、FM7まできたらEm7へ下降、次のDm7へ繋がるとこまで、すべてスケールモーションです。
2行目の最後はFM7からさらに上昇してG7へのスケールモーション。
この次の行からサビなので、展開した感を出すために、CM7へのドミナントモーションになるG7を配置しました。
サビは物語の進行を強く表現するために、ファンクションモーションにしています。
CM7→FM7→Dm7→G7は順番に、T(トニック)→S(サブドミナント)→S(サブドミナント)→D(ドミナント)にあたりますね。
これの繰り返しで、物語を推進させる感じを狙ってます。
以上、3つのテクニックとその使用例を書いてみました。
皆さんの表現したい内容と相談しながら、合うものを使ってみて下さい。
参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。