コード進行のバリエーションを無限に広げてくれる可能性がある、モーダルインターチェンジについてご紹介します!
モーダルインターチェンジとは
モーダルインターチェンジとは、あるコードのルート音は同じまま別のコードに変えることです。
例えば、FM7→Fm7、という流れはFがルートのままメジャーセブンスコードからマイナーセブンスコードへ変化しています。
このようなコードチェンジのことを、モーダルインターチェンジといいます。
ダイアトニックコードのモーダルインターチェンジ
コード進行の中心となるダイアトニックコードについて、よくあるモーダルインターチェンジの使い方をみてみましょう。
(ダイアトニックコードについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。)
※ わかりやすいように、ここでは全てキーがCの場合で表記します。
CM7→Cdim7
コード進行の例としては、こんな感じです。
CM7→Cdim7→Dm7→G7
Dm7→D7
Dm7はD7へのモーダルインターチェンジがよくあります。
これは、近親調であるキーGのダイアトニックコードです。
(近親調について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。)
Dm7→D7→G7→CM7となったり、Dm7→D7→GM7→Bm7など、D7をきっかけにキーGへ転調することもよくあります。
Em7→E7
Em7もドミナントセブンスコードへのモーダルインターチェンジがよくあります。
これは、マイナーキーの中心であるAm7へつなげるために使われることが多いです。
(マイナーキーについては、こちらの記事をご覧ください。)
コード進行の例としてはこんな感じです。
FM7→Em7→E7→Am7
FM7→Fm7
こちらも近親調のキーGのダイアトニックコードへのモーダルインターチェンジです。
こんな感じのコード進行で、
FM7→Fm7→E7→Am7
切ない雰囲気をつくるのによく使われます。
G7→Gdim7
こちらはCM7と同様、ディミニッシュコードへのモーダルインターチェンジ。
G7がある程度長く続くとき、変化をつけるためにディミニッシュに変えることがあります。
例としてはこんな感じ。
FM7→G7→Gdim7→CM7
AmM7→Am7
こちらは、モーダルインターチェンジの後がダイアトニックコードになるパターンですね。
AmM7(Aマイナーメジャーセブンス)というコードは、メロディクマイナースケールという音階からつくられるコードです。
マイナーセブンスコードと7度の音が半音違うだけなので、Am7にスムーズにつながります。
コード進行の例です。
AmM7→Am7→Am6→Am
この進行は、クリシェというテクニックで、1番高い音を半音または全音づつズラしていくことによって、スムーズな和音の流れをつくりだします。
(メロディクマイナーやクリシェについて詳しくは、こちらをご覧下さい。)
Bm7→Bm7(♭5)
ダイアトニックコードのコード進行の中でBm7(♭5)の登場頻度は低めですが、あえていうと、こんな感じのモーダルインターチェンジがあります。
Am7→Bm7→Bm7(♭5)→E7
フラット5の音をフラットさせないで完全5度にすることで、微妙な表現の変化をつけることができます。
可能性は無限
今回はダイアトニックコードでのモーダルインターチェンジをご紹介しました。
広い意味では、ルートがそのままでコードのカタチが変われば何でもモーダルインターチェンジです。
なので、ダイアトニックコード以外のコードでのモーダルインターチェンジも考えれば、その可能性は無限です。
どんなチェンジが自分の曲に合っているか、前後の違和感はないか、などを気をつけて使っていくといいと思います。
以上、参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。