ブルースを作曲に活かす方法③

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前回に引き続き、ブルースの特徴を自分のオリジナル曲にどうやって活かすのか、についた書きたいと思います。

(前回までの記事はこちら。)

メロディの繰り返し


「ブルースはオリジナル曲に新たなアイデアを与えてくれる:その①」で書いたブルースの特徴に、2種類で3つのメロディ、というのがありました。

これは、1つ目のメロディを2回繰り返し、その後に2つ目メロディが1回登場してワンセクションが終了、という構成でした。

これをオリジナル曲に応用してみましょう。

2回繰り返されるメロディはそれぞれ、1回目がトニックモーメント、2回目がサブドミナントモーメントにあたります。
(モーメントについては前回の記事をご参照ください。)

つまり、同じメロディでもコード進行が違っているわけです。
これが面白い効果を生み出します。

1回目と2回目では、コードに対してメロディのどの部分が強調されたり目立ったりするかが変わります。同じメロディでも違った印象に聴かせられるのです。

また、メロディの繰り返しは、曲の覚えやすさ・耳に残りやすさにも貢献します。

オリジナル曲の中に、コード進行は変化しているのにメロディは同じまま展開していくセクションをつくってみると、かなりインパクトが出ると思います。

マイナーのメロディをメジャーのコードでハモる


ブルースの最大の特徴ともいえる、マイナーメロディへメジャーコードを付けるというスタイル。

これをオリジナル曲に活かしてみましょう。

この特徴を言い換えると、ダイアトニックコードのコード進行にマイナーペンタトニックのメロディをつけるという事です。

(ダイアトニックコードについては、こちら。)

具体的な例で言うと、例えばキーがC場合、

ダイアトニックコードには、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの音が使われています。

対してマイナーペンタトニックは、ド・ミ♭・ファ・ソ・シ♭の音です。

この二つを比べると、ミ♭とシ♭の音が半音でぶつかって濁った響きになってしまいます。

ブルースであれば、このぶつかる音が味だよね!となるのですが、ポップスなどに応用する場合は、この音のぶつかりをうまく処理しないと違和感が出ます。

Borrowed(借用)コードを使う


ここで重要になるのが、Borrowed(借用)コードの知識です。

詳しくはこちらの記事に書いていますが、

簡単に言うと、ダイアトニックコードの進行に、それ以外のコード(Borrowedコード)を混ぜて使う事ができますよ、ということです。

であれば、ミ♭・シ♭がメロディとして鳴っているときには、ミ♭・シ♭を構成音に持っているBorrowedコードを使ってやればうまく収まります。

Borrowedコードの中で、ミ♭・シ♭と合うコードはそれぞれ、

ミ♭:E♭M7・Fm7・A♭M7・Cm7
シ♭:Gm7・B♭M7・C7・Em7(♭5)・E♭M7・B♭7・Cm7

があります。(キーがCの場合)

ミ♭・シ♭がメロディに鳴っているところに、これらのコードをあててやれば良いわけです。

といったわけで、ブルースの特徴をオリジナル曲に活かす方法を説明してきました。

ブルースは奥が深く、オリジナル曲に生かせることはまだあるので、この続きは「ブルースはオリジナル曲に新たなアイデアを与えてくれる:その④」で書いてみたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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