和音=コードっていろんな種類がありますよね。
それぞれに響きが違い、楽曲にいろんな表情を与えてくれます。
コードの構成音ひとつひとつには、それぞれの役割があるのをご存知でしょうか?
これを知っていると、コードの特性を理解したり、演奏するときにどの音を鳴らすべきかの選択がしやすくなります。
今回は、コードの各構成音の役割について、度数ごとに解説してみたいと思います。
(コードつくり方や度数の基本については、こちらの記事をご覧ください。)
中心の1度(ルート)
1度の音は、そのコードの基礎となる音です。
ルートとも呼ばれ、コードの中で1番低い音になります。
ルートをもとにコードはつくられるので、ルートがないとコードが成立しない、というくらいの中心になる音です。
ルートからの距離に応じて、他の音の度数が決まります。
印象を決める3度・7度
3度と7度の音は、そのコードの雰囲気を決定付ける重要な音です。
3度には長3度と短3度があり、長3度が使われていると明るい印象の響き、短3度が使われていると暗い響きのコードになる傾向があります。
7度もコードの響きの印象を調整してくれる大事な音です。
長7度・短7度・減7度などがあり、3度との組み合わせでさまざまな響きをつくり出します。
3度と7度はコードの響きの多くを担っています。
なので、ベースなどの楽器がルート音を弾いている場合は、コード楽器(ギターやキーボードなど)は3度と7度の音しか弾かないことも多いです。
補強の5度
5度の音は響きがもっともルートに近い音とされています。
なので、3度や7度のように新たな個性で響きをつくりだすというよりは、ルートを補強するという役割が強いです。
逆に言うと、コードの響き的には省略してもあまり影響のない音です。
演奏をスッキリさせたいときや、演奏するパートが足りないときなどは5度を弾かないという選択肢もありです。
5度を鳴らしたほうがいい場合は、コードの響きを重厚にしたいとき、厚みを出したいときです。
ロックギターの奏法には、ルートと5度の2音だけを弾くパワーコードというのがあります。
その名の通りパワフルな印象を表現したいときには、5度は大事な音になります。
オシャレの2度・4度・6度
2度・4度・6度の音は、厳密にはコードの構成音ではなくテンション音として扱われます。
テンションとは、コードに付け加えることで響きをよりリッチにできる音のことです。
(テンションについて詳しくは、こちらをご覧ください。)
テンション音は通常1オクターブ上の度数で表記されます。
なので、
2度=9度
4度=11度
6度=13度
という表記になります。
これらの音をコードに加えると、響きがグッとオシャレになります。
とくにバラード系やジャズ系の曲と相性がいいです。
9度は♭9th・9th・♯9thの3種類、11度は11th・♯11thの2種類、13度は13th・♭13thの2種類があります。
全部で7種ものテンションがあり、それぞれの使い方によって響きが変わってきます。
テンション音は、さまざまな響きの選択肢を与えてくれるのです。
(それぞれのテンションの使い方については、こちらの記事をご覧ください。)
といったわけで今回は、コードの中でのそれぞれの度数の役割について書いてみました。
オリジナル曲をつくる際は、実際に音で確かめながら、自分の表現に合うものを選んでみて下さい。
以上、参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。