【感覚に頼らなくてOK!】5ステップでメロディにハモりを付ける方法〜ハモりを上手く歌う3つの方法についても解説!

この記事を読むとわかること

  • 感覚に頼らずにカッコいいハモリをつける方法
  • 曲の中でハモりを付けるといい場所
  • ハモりをうまく歌う方法

さらっとハモりを歌える人ってかっこいいですよね。
オリジナル曲を作る場合も、ハモりを付けることが必要な場面はたくさんあります。

でもやってみると意外と難しい、、、
どの音をハモりに使ったらいいかわからない、付けてはみたけど音が正しいのか判断がつかない、、

この記事では、そんな悩みを解消する方法をご紹介します。

このブログでは、約15年の作曲活動でゲーム音楽などへの楽曲提供も行ってきた、
シンガーソングライターのSRM.が、これまでの活動の経験をもとに、
作曲や音楽活動の悩みを解決するのに役立つ知識や情報を発信しています。
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ハモりの付け方5ステップ


ハモりの付け方を5ステップで解説していきます。
わかりやすいように、実例とともに書いていきたいと思います。

今回は、こちらのメロディにハモり付ける場合を想定して解説していきます。

ハモりの付け方ステップ① メロディに使われているコード(和音)を確認する

ハモりの基本はやはり、コード(和音)を理解することです。
ハモりたいメロディが何のコードの中で歌われているかを確認しましょう。

実例では、CM7(シーメジャーセブン)というコードネームがついています。

ハモりの付け方ステップ② コードの構成音を書き出す

まず、コードに使われている音(構成音)を書き出しましょう。
構成音はコードネームを理解していると簡単に書き出せます。

コードネームについては、こちらの記事で解説しています。

構成音を書き出すのが難しいという場合は、「CM7 構成音」などとググれば簡単に出てきます。

実例のCM7(シーメジャーセブン)の構成音は、ド・ミ・ソ・シの4音です。

ハモりの付け方ステップ③ ハモる度数を決める

度数とは、メロディの音とハモりの音がどのくらい離れているかということ。
音と音の距離のことを度数といいます。

メロディに対してハモりが何度離れているかによって、曲の印象が変わってきます。
どの響きでハモりたいかによって、ハモりの度数を選択していきます。

一般的に、ハモりに使われる度数は以下の2つです。

3度のハモり

3度とは、メロディの音から半音で3または4離れた音のこと。
メロディがドの音だったとすると、3度の音はミ♭かミの音になります。

3度のハモりは、ポップスではもっともよく使われるハモりです。
耳なじみのいい響きが特徴で、メロディを豪華に色付けしてくれます。

5度のハモり

5度とは、メロディの音から半音で7離れた音のこと。
メロディがドの音だったとすると、3度の音はソの音になります。

5度は一般的に無機質な響きと言われていて、あまり豪華な雰囲気にはしたくないけど、
少しだけ色付けのためにハモリを付けたい時などに効果的です。

その他の度数のハモりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

今回の実例では、3度でハモることにして進めていきましょう。

ハモりの付け方ステップ④ コード構成音からハモる音を選ぶ

ハモりたい度数が決まったら、その度数にあたる音が、②で書き出したコード構成音の中にあるかを確認します。
構成音の中にその度数にあたる音があれば、その音がハモりの音に決定します。

各メロディと、それに対応する3度の音を書き出してみます。

メロディ音3度にあたる音
ミ・ミ♭
ソ・ソ#
ファ・ファ#
シ・シ♭
ファラ・ラ♭
レ・レ#
ミ・ミ♭

この中で、コード構成音にあたる音はハモりの音として決定します。

メロディ音3度にあたる音でコード構成音
(なし)
ファ(なし)
(なし)

レ・ファ・シの3音は、3度にあたる音の中にコード構成音がありません。
その場合、以下のように対応します。

ハモりたい度数の音の中にコード構成音がない場合

  1. 他のコード構成音を使う=ハモる度数を変える
  2. コード構成音以外を使ってハモる
1.他のコード構成音を使う

コード構成音の中にハモりたい度数に対応する音がなければ、他のコード構成音でハモってしまいましょう。
これは、結果的にハモる度数が変わることになります。特に違和感がなければ、この方法で問題ありません。

コード構成音を選ぶ際は、メロディの音から遠い音を選ぶと上手くいきやすいと思います。

メロディ音3度にあたる音
または近いコード構成音
ハモる度数
3度
3度
4度
3度
ファ5度
4度
3度
2.コード構成音以外を使ってハモる

ハモる度数を変えたくない場合、コードの構成音でなくても、その度数に対応する音を使ってハモります。
その度数にあたる音で違和感のない音を選んでいきましょう。

音を選ぶ際は、コードのテンションの知識があると確実に選んでいくことができます。
テンションについては、下記の記事で詳しく解説しています。

実例では、下記のように音を選びました。

メロディ音選択した
3度にあたる音
ハモる度数
3度
3度
ファ3度
3度
ファ3度
3度
3度

ハモりの付け方ステップ⑤ ハモりの流れがスムーズか確認する

ハモりの音が全て決まったら、流れがスムーズかを確認します。
確認のポイントは、ハモりの音だけで歌ってみて歌いやすいか、変に音が飛んだりしているところがないか、などです。

上で付けた2パターンのハモりのうち、1つ目を見てみると、ハモりの音が飛んでいるところがあり、メロディの動きに沿っていないところもあります。

2つ目の方は、音の流れもスムーズで、メロディの流れにも沿っています。

ここでは、2つ目のハモりを採用するのが良さそうです。

最後に、メロディと共に演奏したり歌ったりしてみて、違和感がないか確認しておきましょう。

以上が、メロディにハモりを付ける際の詳しいやり方です。
このやり方で付けていけば、感覚でハモリを付けて音が合ってるのかどうかわからない、というようなことがないのでオススメです。

最初はひとつひとつ考えるのが大変そうですが、慣れてくればどんどん早くなってきます。
最終的には、瞬間的に上記の作業ができるようになり、すぐにハモりを考えつくようになっていくと思います。

発展的なハモりの付け方


2音以上のハモり

上の例ではハモりを1つしかつけませんでしたが、2音や3音のハモりについても同じ考え方で対応可能です。
例えば、3度のハモりと5度のハモりを両方つければ、2つのハモりがついた曲になります。

3度のハモりを考えた後に、同じ手順で5度のハモりを追加していけばOK。
その際に大切なのは、ステップ⑤のチェックで、2つのハモりとメロディを同時に鳴らし、意図した響きになっているかしっかり確認することです。

音数が多くなればなるほど複雑になるので、しっかり確認しながら進めましょう。

さらに、他の度数(7度や9度など)でハモりを付け足していけば、ハモりが3つ4つとついた曲も作ることができます。

ただし、そこまで分厚いハモりが必要かどうかは曲の雰囲気によります。
曲全体の表現に合っているかを考えながら、ハモリの数を決めていきましょう。

上ハモか下ハモか

上ハモとは、メロディより高い音のハモリのこと。
下ハモとは、メロディより低い音のハモリのこと。

どちらのハモりを選択するべきかは、曲の雰囲気によるので一概には言えませんが、一般的に下記のような傾向があると思います。

  • 上ハモ:高い音なので華やかさや豪華さを演出できる
  • 下ハモ:低い音でメロディを支える、目立ちすぎずさりげないハモり

上ハモも下ハモも付け方は同じで、上で説明したやり方でできます。
ただし、下ハモの場合は、度数の数え方が上下逆になるので注意です。

具体例を出すと、ドから3度の音は上ハモの場合ミまたはミ♭ですが、下ハモの場合はラまたはラ♭になります。
(ドから半音3つまたは4つ低い音)

自分でハモりを付けるのが難しいとき

ハモリの付け方についていろいろと解説してきましたが、

「とは言え、やっぱりハモり付けるの難しいよ!」

という方は、ハモリの作成を外注してしまうのも一つの手です。
オンライン上にはハモり作成を簡単に依頼できるサービスがあるので、自分に合うものを検討してみるのもいいと思います。

ココナラ などのスキルマーケットで「ハモり 作成」と検索するとたくさんヒットすると思います。
予算や好みに合わせて、依頼先を選んでみてください。

外注で作成してもらったハモりを研究して、自分のハモり作成スキルの向上に使う、というのもありだと思います。

ハモりを付けるべき場所はどこ?


ここからは、曲の中でどこの部分にハモりを付けるとよいか、について解説していきたいと思います。

曲によって構成もメロディも様々なので、一概に「ここにつければOK!」というのは難しいのですが、
一般的にハモりを付けることが多い場所というのはあります。
だいたい以下の3つです。

  • サビ
  • サビ前
  • 繰り返しのAメロ

順番に解説します。

サビ

サビはその曲のメインのパートなので、華やかさや盛り上がりを演出するためにハモりを付けることが多いです。
ほとんどのポップスではサビにハモりがついていると思います。

メインパートを豪華に演出することが目的なので、3度の上ハモや2音以上のハモりを付けて華やかさを出すといい感じになると思います。

サビ前

サビ前は、サビの盛り上がりへの期待感を抱かせる目的で、ハモりの演出をすることが多いです。

よくあるのは、サビの前のBメロ後半からハモりが入ってきて、サビ直前で一瞬ブレイクし、その後サビの盛り上がりへ突入していく、といった感じです。

繰り返しのAメロ

曲の1番のAメロが2回繰り返されるときや、2番のAメロが1番のAメロと同じメロディのとき、単調さを避ける目的でハモりを付けることがよくあります。

このハモりに関しては、盛り上がりというよりもちょっとした変化をつける目的なので、下ハモや5度のハモりでさりげなく付ける、というような感じの方がフィットすると思います。

ハモリを付けるときの注意点

どの場所にハモりを付けるにしても注意すべきなのは、「ハモりはメインのメロディを引き立てるためのもの」というのを忘れないことです。

メインメロディありきのハモりなので、メインメロディより目立った音になっていたり、音量が大きすぎたりすると曲全体のバランスが崩壊します。

また、ハモりを付けると曲が豪華になるからといって、付け過ぎは禁物です。
メインメロディを引き立てるために必要最低限の場所に付ける、という意識でちょうどいいと思います。

ハモりをたくさんの場所に付けないといけないような曲は、そもそものメロディの改善が必要かもしれません。
メロディの単調さは、ハモりを付けてもなんとかなるものではないので、メロディそのものの練り直しも検討の余地があります。

メロディのチェックポイントについては、こちらの記事で解説しています。

ハモりを上手く歌う方法3ステップ


次に、ハモりを上手く歌う方法について書いていきたいと思います。
以下の3ステップで練習していくといいと思います。

  1. ハモリの旋律を覚える
  2. メインメロディとの響きを意識する
  3. メインメロディに歌い回しを合わせる

1.ハモりの旋律を覚える

まずは基本的なことから。
覚える際は、メインメロディ抜きの伴奏を流しながら、ピアノなどでハモリの旋律を弾いたものを録音して、それを聴き込むと早いです。

録音できる環境がないとなかなか難しいので、ハモリの旋律のみを弾いたものをスマホなどで録音し、その録音を聴き込みつつ、伴奏に合わせて歌う、というのでもいいかもしれません。

もし、ハモりの旋律が極端に覚えにくいものであったとしたら、それはハモりの付け方から見直した方がいいかもしれません。
ハモりの付け方ステップ⑤で、メロディの流れに沿ったハモりを選択できていない可能性があります。

2.メインメロディとの響きを意識する

ハモりの旋律が覚えられたら、メインメロディと一緒に歌ってメロディとの響きを感じるようにしましょう。

ハモりはメインのメロディに寄り添い引き立てるためのものなので、メロディを聴かずに独自のメロディかのように歌うのはよくないです。

歌っているときに、メロディと響き合っているという感覚が得られると、リスナーにもそれが伝わり美しいハモりだと感じ取ってもらうことができます。

この際、ハモりの付け方ステップ③で決めた度数の知識が役立ちます。
度数によって響きの印象に特徴があるので、それをイメージしながら響きを感じると理解が早まると思います。

3.メインメロディに歌い回しを合わせる

最後に、メインメロディに歌い回しを合わせると、しっかりメロディに寄り添ったハモりになります。

歌い回しとは、ビブラートやしゃくり上げ、音の強弱や歌詞の発音などの、音程やリズム以外のイントネーションのような部分のこと。

ここをピタッとメインメロディに合わせられると、ハモりの役割を完璧にこなした歌になり、曲全体のクオリティも格段に上がると思います。

ボーカルの力量が問われる部分ですが、力を入れて損のないポイントです。

まとめ


この記事では、ハモリの付け方を5ステップで解説してきました。

  • ハモりの付け方ステップ① メロディに使われているコード(和音)を確認する
  • ハモりの付け方ステップ② コードの構成音を書き出す
  • ハモりの付け方ステップ③ ハモる度数を決める
  • ハモりの付け方ステップ④ コード構成音からハモる音を選ぶ
  • ハモりの付け方ステップ⑤ ハモりの流れがスムーズか確認する

また、曲の中でハモりを付けるといい場所を3つご紹介しました。

  • ハモリを付けるといい場所① サビ
  • ハモリを付けるといい場所② サビ前
  • ハモリを付けるといい場所③ 繰り返しのAメロ

最後に、ハモリを上手く歌うポイントについて3ステップで解説しました。

  1. ハモリを上手く歌うステップ① ハモリの旋律を覚える
  2. ハモリを上手く歌うステップ② メインメロディとの響きを意識する
  3. ハモリを上手く歌うステップ③ メインメロディに歌い回しを合わせる

皆さんの音楽ライフに少しでも役立てば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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管理人SRM.のプロフィール

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