- 音楽理論を学びたいけど、独学で大丈夫なのか知りたい
- 独学で効率的に音楽理論を学ぶ方法を知りたい
作曲をには音楽理論が必要とよく言われます。
しかし何をどうやって学べばいいのか、初心者にはハードルが高く感じられるものです。
この記事では、音楽理論について独学で学べる範囲と学べない範囲を説明します。
また独学で学ぶ際に押さえておくべき内容や独学にオススメの方法、独学にかかるお金や時間についても解説します。
さらに、筆者が独学で勉強していた際の失敗談も書いてみたいと思います。
感覚で作曲していて何が正解なのか自信がない、作る曲がいつもワンパターンになってしまう、作曲に時間がかかる、、。
このような悩みを抱えているとしたら、音楽理論を独学していくことで解決のヒントを見つけられるようになると思います。
音楽理論を独学するときに知っておくべきこととして、以下の5つがあります。
- 音楽理論は独学で習得できるか?
- 独学が難しい音楽理論の分野は?
- 独学で習得すべき内容は?
- どうやって独学すればいいのか?
- どのくらいお金と時間がかかる?
結論、音楽理論は基本的に独学でもOKです。
ただし発展的な内容や作曲への応用など、独学では難しい部分もあります。
詳細は各項目で説明していきます。
これから音楽理論を学び始める方や独学で勉強しようか迷っている方は、是非この記事の情報を参考にしてみてください。
このブログでは、約15年の作曲活動でゲーム音楽などへの楽曲提供も行ってきた、
シンガーソングライターのSRM.が、これまでの活動の経験をもとに、
作曲や音楽活動の悩みを解決するのに役立つ知識や情報を発信しています。
もし気に入っていただけたら、こちらの無料メール講座にご登録をよろしくお願いします!
音楽理論は独学で習得できるか?
基本的な内容については、独学でOKです。
基本的な理論の内容は、本やネットにある情報を学べば十分理解できるものです。
音楽理論の基礎に関する書籍もたくさん販売されていますし、ネットにも解説ページがたくさんあります。
音楽理論の学習はちょうど英語を学ぶのと似ています。
言語という自然発生的なものから法則性を見出して、文法や単語や発音などのテクニックを整理したものもが英語の学習内容となっています。
音楽理論も過去の様々な楽曲から法則性を見つけ出して、スケールやコードなどのテクニックにまとめたものを学んでいきます。
英語学習では基本的な文法や単語は、本やネットなどの情報を学べば十分理解することができます。
音楽理論も同様に、本やネットなどの情報で基本的な内容は身につけることができます。
ちょうど英語の書籍で単語や文法を学べば、リーディングやリスニングができるようになるのと同じような感覚です。
ただし発展的な内容や、実際の作曲への応用については独学では難しい部分もあります。
詳細は次の項目で解説します。
独学が難しい音楽理論の分野は?
独学で難しいのは発展と実践の部分です。
発展的な理論
発展とは、基礎的な理論以外の内容です。
具体的にいうと、モード理論やノンファンクショナルミュージックなど、複雑なジャズや映画音楽、現代音楽などに使われている音楽理論の手法です。
こういった発展的な理論は、発行されている書籍も少なくネットにも情報がほとんどありません。
発展的な内容を学ぶには、海外の書籍を購入するか学校に通うなど誰かに教えてもらうしかありません。
そもそも発展的な理論は、音楽理論の基礎を学んでいないと理解できません。
ただし、複雑な理論を必要とする映画音楽などのジャンルをやりたい人以外は、基礎的な音楽理論を学んでいればOKなことがほとんどです。基礎的な内容で作曲には十分役に立ちます。
実際の作曲への応用
次に実践とは、音楽理論を実際の作曲へ応用するやり方のことです。
音楽理論はあくまで作曲に使えるテクニックを教えてくれるだけです。
テクニックを自分の曲にどう生かせばいいかについて正解を教えてくれる訳ではありません。
音楽理論をどうやって自分の曲に生かせばいい曲ができるかは、実際の作曲作業で試行錯誤するしかありません。
音楽理論を使って曲を作り、それを誰かに聴いてもらってフィードバックをもらう。
この繰り返しによって、作曲のクオリティがブラッシュアップされていきます。
英語学習で言えば、スピーキーングやライティングに似ています。
学んだ文法や単語を使って、実際に人と会話したり文章を書いてみる。
そして相手の反応によって伝わらなかったところを修正していくことで英語力がアップします。
英語でも作曲でも、フィードバックをもらうためには相手が必要です。
的確な指摘やアドバイスをもらうためには、やはり誰かにコーチングしてもらう、つまり誰かに教えを請うことになります。
実践の部分については、お金や時間をかけて誰かに教えを請うことに相応の価値があると思います。
自分一人ではできない学習や体験を得ることで、音楽全体のレベルアップをすることができるからです。
独学で習得すべき内容は?
独学で学べる基礎的な音楽理論は、以下のような内容です。
音の表記
基本的な音の表記の仕方です。
具体的には、音名の種類、鍵盤上での位置、五線譜での表し方などがあります。
インターバル
インターバルとは、ある音とある音がどれだけの音程離れているかを表す方法のことで、度数で表されます。 (短3度など)
インターバルは、音楽理論の基礎になる最も重要な概念です。
具体的な内容としては、インターバルの種類と表記方法、 度数・記号・半音数の違い、五線譜上でのインターバル表記などがあります。
コード
コードとは複数の音を同時に鳴らして得られる響きのことで、通常アルファベットと数字で表されます。(CM7など)
具体的な学習内容としては、コードの作り方、コードの表記方法、コード&テンションなどがあります。
スケール
スケールとは、音階のことです。音をある規則性をもとに並べたものをスケールと言います。
音楽理論の基礎で重要なのは、ダイアトニックスケールです。
ダイアトニックスケールとは、いわゆる「ドレミファソラシド」という1番有名な音階のことです。
このスケールをもとに、ダイアトニックコード 、テンション&アボイドノート、 ダイアトニックコードの各スケールなどを学んでいきます。
どうやって独学すればいいのか?
音楽理論を独学する際は、ネットを利用するのがオススメです。
独学のメリットは費用が安く済むことと、時間や場所に縛られずに自由に学習を進められることです。
このメリットを考えると、ネットを使った独学が1番オススメできます。
ネットにはクオリティが高く無料の教材がたくさん公開されています。
またスマホでも簡単にアクセスできるので、時間や場所にとらわれず独学を進めることができるのもいいところです。
無料のサイトはかなりたくさんあるので、選ぶのに迷ってしまうかもしれません。
もしどれがいいのかわからないときは、こちらの無料講座を使ってみてください。
筆者が発信している初級音楽理論の講座です。
先ほど紹介した学習内容を全て網羅しています。
また、LINEで定期的に教材が届くので学び忘れもなくモチベーション維持にも効果的です。
もちろんスマホ対応で全て無料で使うことができます。
【参考に一部内容を掲載しておきます。】
興味のある方はぜひ下記QRコードか追加ボタンから登録してみてください。
どのくらいお金と時間がかかる?
音楽理論の独学にかかる費用と時間について、大まかに以下のような感じです。
お金:1万〜1万5千円
時間:16〜32時間
内訳を以下に説明します。
費用
音楽理論の独学に必要なのは以下のようなものです。
書籍
独学のメインになる教材です。多くて2~3冊で十分だと思います。
たくさんの本を読んでもあまり意味がないです。これと決めた1冊を集中して学習する方が効率的です。
カバーしきれない内容があるときのみ他の本を購入して勉強するのがいいと思います。
五線譜ノート
独学の際は音符を書きながら進めるとより理解が深まりまます。
ルーズリーフタイプにしておくと管理が楽です。
キーボード
音楽理論は実際に音を鳴らしながら学習しないと理解が進みません。
学習に使うだけであれば61鍵程度でOKです。
最低限正確なピッチが鳴ればいいので、そんなに高いものでなくて大丈夫です。
それぞれの大体相場の値段を合計すると、
- 書籍2~3冊:3~4千円
- 五線譜ノート:数百円
- キーボード:1万円
合計1万5千円程度で学ぶことが可能です。
さらに、書籍はネットの情報や先ほど紹介した初級メール講座に代えれば無料で学習できます。
結果、キーボードと五線譜の合計1万円程度で音楽理論は独学できることになります。
時間
独学に要する時間は、その人の現状の音楽理論の理解度によって様々です。
明確に時間を示すのは難しいですが、例として先ほどご紹介した初級メール講座の学習見積もり時間をご紹介します。
メール講座は全8回の教材があります。
全くの初心者の方を想定すると、各講座を読んで理解するのに約1~2時間。
各回の内容を忘れないように、復習やノートにまとめるのにも約1時間~2時間。
8回分の講座回数を掛け合わせると、全体の時間は大体16~32時間ということになります。
あとは習得した内容を忘れないように、日々作曲をする中で実践していくことになります。
筆者が独学したときに失敗したこと
最後に筆者が音楽理論を独学していたときに失敗したな~と感じたことをご紹介しておきたいと思います。
ちなみに筆者は音楽理論の独学も経験していますし、教育機関に通って学んでいたこともあります。
独学期間は約5年ほど、通学していた期間は合計で2年半ほどです。
独学していた時の失敗は、主に以下の3つです。
- バラバラに学んでいた
- 発展的な内容を知らなかった
- 応用方法を学ばなかった
バラバラに学んでいた
筆者は最初、本を購入して独学していました。
音楽理論の本といっても、コードに特化したものやメロディに特化したものなど様々なものがあります。
気になったものから本を購入して片っ端から学んでいたために、音楽理論全体の体系的な理解がなかなか進みませんでした。
結果、コードのことはよく知ってるけどスケールが何なのかよくわからない、というようなバランスの悪い知識が身に付いてしまっていました。
そして、独学に費やす時間も書籍を購入する費用もどんどんかさんでいきました。
その教訓から音楽理論を独学する際は、音楽理論全体を体系的に学べる教材を1つ選んで、集中して取り組むことをオススメしています。
発展的な内容を知らなかった
音楽理論の発展的な内容は、書籍やネットなどにはほとんど見当たりません。
音楽理論を独学していた頃は発展的な理論がどんなものかも、むしろその存在すらも知りませんでした。
のちに通学して学び始めてから、モード理論やノンファンクショナルミュージックの存在を知り、音楽の奥深さに改めて感動したものです。
発展的な理論なしでもポピュラーミュージックのジャンルなら作曲することは可能です。
しかし発展的な理論を使いこなせると、独自の個性や他のミュージシャンとの差別化に強力な武器になることがあります。
基礎的な内容をマスターしたらぜひ挑戦することをオススメします。
【参考として、発展的な理論に触れた記事をご紹介しておきます。】
・作曲に使えるコードを増やす14本のスケールたち:メロディクマイナー関係②
・コード進行もハモリもリッチにしてくれるUSTのテクニック②
・無調系和音のテクニックでコード進行のマンネリを解決しよう②コンスタント・ストラクチャー
応用方法を学ばなかった
いくら音楽理論の知識を学んでも、実際の作曲に活かせないと意味がありません。
独学をしていたときの筆者は、音楽理論の知識を溜め込むことにのめり込んで、実際の作曲への応用をしっかり考えていませんでした。
当然、学んでいるだけでは曲のクオリティアップにはつながらず、思い通りの曲が作れないことに悶々とする日々を長く過ごしてしましました。
その後、通学して音楽理論を学び始めることを決心し、発展と実践の方法を習得したことで作曲の幅や方法が大きく変化しました。
このブログではその時に勉強したことを自分なりに実践し、気づきを得た内容についてさまざまな記事でシェアしています。
興味があれば他の記事も参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、音楽理論を独学するときに知っておくべきこととして、以下の5つをご紹介しました。
それぞれのポイントは次の通りです。
- 基礎的な理論は独学で十分学べる
- 発展的な理論と作曲への応用は独学では難しい
- 独学では、音の表記・インターバル・コード・スケールについて学ぶとよい
- 独学にはネットの無料情報をうまく使うのがオススメ
- お金は約1万〜1万5千円、時間は約16〜32時間が目安
また筆者が独学していた際の失敗談についても、以下の3点をご紹介しました。
これから独学で音楽理論を学ぶことを考えている方は、是非参考にしてみてください。
下記の記事でも音楽理論の学習に関する内容を解説しています。是非ご覧ください。
オススメ記事
・音楽理論って必要なの?問題
・音楽のスキルアップに役立つ本7選【カテゴリー別に紹介】
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。