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ブルースを作曲に活かす方法①

ブルースというと、名前はよく聞くけど実際どんなものかよくわからない、という人が多いかもしれません。

なんとなく、古くて渋い感じのスタイルなのかな〜という印象でしょうか。

今回は、ブルースの知識を学ぶと、オリジナル曲をつくるときに新しい視点を与えてもらえますよー、そんな感じのとっても素敵なスタイルなんですよー、ということを書きたいと思います。

自分はブルースとか古いジャンルの曲は書かないので!という方も、ブルースのエッセンスは色々なジャンルの曲に取り入れることができるので、知っておいて損はないと思いますよ!

(ブルースについては一つの記事では語りきれないため、今回は「その①」として、ブルースの基本的な特徴について書いています。オリジナル曲への応用の仕方については、「その②」の記事で書きたいと思います。)

そもそもブルースって?


ブルースという音楽は、奴隷としてアメリカ大陸に連れてこられたアフリカの人々から生まれた音楽です。

日々の生活の苦しさや憂鬱な気持ちを、ギターの伴奏に合わせて歌ったもの。
独特の憂いを帯びた気怠い感じの曲調が、ブルース(blues)という名前の由来です。

ブルースの話をするとき、歴史的な知識は避けては通れないのですが、ここでは技術的なお話がメインなので深くは書きません。

とても奥が深い話なので、興味のある方は是非いろいろ調べてみて下さい。

音楽的な特徴


では、ブルースの音楽的な特徴とはどんなものでしょうか。
これもかなりいろんな議論がありますが、ここではわかりやすくするため、ざっくりと3つにまとめます。

特徴①:12小節でひとかたまりの構成

基本的なブルースは、12小節でひとかたまりの構成です。
12小節のフレーズをひたすら繰り返して終わり、という曲が多いです。

その12小節の中で4小節ごとに役割が決まっていて、
最初の4小節:導入部分
次の4小節:最初の4小節を展開させる
最後の4小節:結論部分

というような感じ。
各4小節がダイアトニックコードでいうファンクションに近い機能を持っています。

最初の4小節:トニック
次の4小節:サブドミナント
最後の4小節:ドミナント

みたいなイメージです。

(ダイアトニックコードのファンクションについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。)

特徴②:2種類で3つのメロディ

基本的に12小節の中に出てくるメロディは2種類だけです。
ここでは仮にメロディAとメロディBとしましょう。

12小節の最初の4小節と次の4小節で、メロディAを2回繰り返します。
最後の4小節で、違うメロディであるメロディBが登場して12小節が終わり。
この12小節を何回か繰り返して1曲が終わる、といった感じです。

特徴③:マイナーのメロディをメジャーのコードでハモる

これが最大の特徴といっても良いかもしれません。
ブルースのメロディは基本的にマイナーペンタトニックという音でできています。
マイナーペンタトニックとは、各キーの1度・短3度・4度・5度・短7度の音のことです。

曲のキーがCであれば、その曲のメロディには、ド・ミ♭・ファ・ソ・シ♭が使われているということです。(ソ♭=減5度が使われる場合もあります。)

(メロディの度数について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。)

これに対して、曲のコードはメジャー系のコードが使われます。
メジャー系のコードとは、長3度の音が入っているコードのこと。

通常マイナーペンタトニックのメロディにコードをつけるときは、マイナー系コード(短3度の音が入っているコード)を使いますが、ブルースの場合はメジャー系のコードを使います。

メロディとコードの音がぶつかって聴こえそうですが、ブルースの場合はこれこそが”ブルースらしさ”となっています。

コードとぶつかって聴こえそうな音(特にミ♭・ソ♭・シ♭)はブルーノートと呼ばれることもあります。
ぶつかりそうな音をあえて使い、ブルースの特徴として成立させています。

どうやってオリジナル曲に活かすのか


以上ブルースの特徴について、簡単にまとめてみました。
本当はもっと深入りしたい特徴もたくさんあるのですが、ここではとりあえずこのくらいにしておきます。

ちょっと長くなってしまったので、今回はここまでにしたいと思います。
ブルースの特徴をどうやって自分の曲に活かすのか、については「ブルースを作曲に活かす方法②」で書いてみたいと思います。
お楽しみに。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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  2. ブルースの記事まとめ

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