ペンタトニックスケールでメロディを書くといい3つの理由

ペンタトニックスケールというのを聞いたことがあるでしょうか。

ペンタトニックスケールはメロディを書くのにとってもいいスケールなので、ご紹介したいと思います。

ペンタトニックスケールとは


一般的に、ダイアトニックスケール(ドレミファソラシ)の4番目の音と7番目の音を抜いた音階と言われています。

(ダイアトニックスケールについては、こちらの記事もご参照ください。)

ドから始めた場合、ダイアトニックスケールは、
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ

ペンタトニックスケールは、4番目のファと7番目のシを抜いて、
ド・レ・ミ・ソ・ラ

となります。
ちなみに、ペンタトニック(Penta tonic)とは「5音階の」という意味です。

ただ4と7を抜いた音階でなはい


しかし、ペンタトニックスケールの捉え方として、単に4・7番目の音を抜いただけと考えるのでは不十分です。

ペンタトニックスケールは、5度体積の音階と捉えるとよいと思います。

5度体積とは、5度づつ離れた音が積み重なっている、という意味です。

例えば、ドから始めた場合を考えてみましょう。

ドの5度上の音は、ソです。
ソの5度上の音は、レ。
レの5度上の音は、ラ。
ラの5度上の音は、ミです。

出てきた音を並び替えると、ペンタトニックスケールが現れます。

実際にキーボードで上に書いた順番(ドソレラミ)で、弾いてみて下さい。

宇宙を漂っているような不思議な感覚の音の流れになると思います。

ペンタトニックスケールは、ダイアトニックスケールから生まれたようでいて、実は独自の音の集合だ、と捉えることができます。

ペンタトニックスケールのメロディがいい理由


ではこの捉え方の何が重要なのでしょうか。

ペンタトニックスケールでメロディを書くといい理由と一緒に説明していきたいと思います。

①メロディがハーモニーに埋もれない

理由の一つ目は、和音に対してメロディが目立つということです。

ダイアトニックコードを使ったコード進行で、メロディもダイアトニックスケールで書いていると、コード進行によってはメロディが埋れてしまします。

(ダイアトニックコードについては、こちらをご覧ください。)

コード進行の方が目立ってしまっている状態です。
特にコード進行を凝りすぎて、複雑な進行になっているときによくあります。

これは、コードもメロディも同じダイアトニックスケールからつくられているため、親和性が高い分、熱量が高い方(音がたくさん使われている・頻繁に切り替わるなど)が目立ってしまうことで起こります。

先ほど書いたように、ペンタトニックスケールはダイアトニックスケールとは違った成り立ちを持つスケールなので、この問題をうまく避けることができます。

ペンタトニックのメロディは様々なコード進行の中でも、メロディが一つの塊として聴き手の印象に残ってくれるので、とても頼り甲斐があります。

②自由度が高い

次にペンンタトニックスケールを、ダイアトニックスケール的な視点から考えてみましょう。

最初に書いたように、ダイアトニックスケールからみると、ペンタトニックスケールは4・7番目の音がありません。

この4・7番目の音は、ダイアトニックスケールの中で、隣の音と半音の関係の位置にあります。

なのでこの2つの音は、ダイアトニックコードを鳴らしたときに、半音でぶつかる可能性が高い音です。

これらの音を使わないことで、ダイアトニックコードとも相性の良いメロディにすることができます。

③覚えやすい

最後の理由はシンプルに、覚えやすいということです。

単純に7音のダイアトニックスケールより5音のペンタトニックスケールの方が、使われる音が少なく覚えやすいです。

また日本の伝統的な音楽も、5音階のメロディで作られていることが多いのも覚えやすい理由かもしれません。

ヨナ抜き音階 – Wikipediaja.wikipedia.org

人間の耳にマッチした音数ということが伝統に現れているのかもしれません。

とにかく練習


ペンタトニックスケールは音が少ない分、選択肢が少ないのでメロディのアイデアを出すのに意外と苦労します。

とにかくいろいろなメロディをたくさん書いて練習してみて下さい。

慣れてくるとペンタの便利さやクールさを実感すると思います。 

以上、参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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